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  クリスマス


「Nさあ、今何か欲しいものある…?」
「欲しいもの…?特に無いよ」
「そこをなんとか」
「と言われてもね…急にどうしたんだい」
「…ほら、もうすぐクリスマスじゃん。この前説明した」
「ああ」
「ほんとはサプライズでプレゼントしたかったけど、君が何喜ぶかわからなくてさ…」
「………それじゃあ、観覧車に乗りたいな」
「え?…観覧車?」
「うん。ダメ?」
「だ、ダメじゃないけど…Nはそれだけでいいの?」
「キミが嫌なら別の案を考えるよ」
「嫌じゃないって!…わかったよ、乗ろう」
「良かった。楽しみだ」
「………」


→観覧車前にて、係員に断られました

「カップルデイ…とか…何だよそれ……」
「仕方ないね…。また次の機会に、」
「……」
「…トウヤ?」
「…ベルやメイちゃんはダメだよな予定あるだろうし…トウコ呼ぶのは癪だけど背に腹代えられないか…」
「トウヤ、ねえ、どうしたの」
「あ、えっと…誰か女の子呼ぼうかなって…」
「女の子?何故?」
「そうしたらカップルとして乗れるかなって…。トウコだったら協力してくれそうだし、ちょっと電話を…」
「……わかってないね、キミは」
「えっ…何が?」
「ボクはトウヤと観覧車に乗りたかったんだ。キミとでなければ意味がない」
「…〜〜っ!」
「わかったかい?」
「……でも、N、ほんとに」
「いいんだ。また今度乗ろうよ」
「……せめて何か埋め合わせさせて」
「気にしなくていいと言っているのに」
「僕が嫌なんだ」
「…わかったよ」

「(数少ないNのお願いを叶えさせられないまま終わってたまるか…!)」
「(そんな焦らずとも、キミからはいつも過ぎるほどのものを貰っているんだけどな…)」


Merry Christmas!




Q:所でNさんの方は何もあげてなくない?
A:すでにいっぱい貰ってるってトウヤくんが言ってた
バカップルですね万歳


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