「エリー」
「…はい」
「説明してもらおうか」
「（なみへーに怒られてるカツオ君はこんな気持ちなんだろうか）」
「聞いてる？」
「はい！」
「説明」
「と言われましても…」
「何」
「悪気がなかったことは信じて下さい…」
「じゃあ何があったって言うの」
「…勢い？」
「ふーんお前は勢いでこんなことやったんだ」
「計画的犯行でないだけマシかと…」
「マシとか言う問題じゃないでしょ」
「ごもっともです！」

部室に行ったらドアが開いてて、何となく覗いてみたその先にリョーマがいたのだ。
…着替え中だったらしく、上半身裸の。そしてズボンを脱ごうとしてる瞬間だった。
気付けばあたしの携帯にばっちりそれの写真がおさめられていた。
そしてすぐにバレた結果が今だ。
…あの時、菊丸先輩が呑気に「エリーちゃん、何撮ってるの〜？」と聞いてこなければ…うう。

「責任転嫁するな」
「はーい…」
「当たり前だけど、写真は消すからね」
「はい…」
「わかったならグラウンド３０周」
「…え」
「文句あるの？」
「ありません！行ってきます！」

正座していたので立ち上がると足が上手く動かなかった。
痺れている足を叱咤してあたしはグラウンドへ向かった。
夕暮れのオレンジ色が目にしみるぜ…ううう。

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