黒子「お姉様なんてもう知らないですわ!」美琴「こっちこそ!」

ある日の朝  寮内にて

美琴「黒子!!わ、私の下着どこにやったのよ!?」

黒子「いやですわ、お姉様。お姉様の下着ならちゃんといつもの棚の中にあるではないですか。」

美琴「こ、これ全部、アンタの下着じゃない!?いつの間に入れ替えたのよ!?
…そ、それに、私のいつもはく短パンもないんだけど!!」

黒子「お姉様…以前も言いましたけど……お姉様には常盤台中のエースとしての自覚がなさすぎですわ……エースはエースらしい身なりを整えて欲しいと黒子はつねづね思いますの……
まずは、子供っぽい下着や短パンを止めるとこから始めるべきですの!」

美琴「や…やっぱりアンタの仕業なのね!!わ、私の下着と短パンどこにやったのよ!!」

美琴「あ!!そ…それに…ゲコ太!?
わ、私のゲコ太グッズもどこにもないじゃない…!!あ、あんたまさか…!!」

黒子「ですからお姉様…常盤台中学のエースとして、ゲコ太グッズを集めて悦に入るという行為も…」

美琴「…えせ…」

黒子「……え?」

美琴「返せ…」

パリッ…パリッ…

黒子「お…お姉様…?こ、ここは寮内ですのよ…?ちょ…寮内での能力の使用は禁…」

美琴「私のもの、全部返せええええええええええええええ!!!!!!!!」

バリバリバリバリバリーーーーー!!!!


その日の昼休み 校内にて

美琴「はあ……」

美琴「結局あの後、黒子から全部取り返したものの……
能力を使ったおかげで寮監からはこってり絞られるし……さんざんだわ…」

美琴「それにしても黒子のやつ……最近、二言目には説教ばっかり…
ふん…何がエースとしての自覚が…よ!!
人のもの勝手に盗ったりするのは、ホント止めてほしいわ!!」

美琴「……それに黒子こそ、人のこと盗撮したり、媚薬の飲まそうとしたり、瞬間移動で人の風呂場に入ってくるのも勘弁してもらいたいわ!!(イライラ…)
………あーーー!思い出したら腹が立ってきたわ!!

…………ん?」

女生徒A「ぐす…ぐす…ひ、ひどいですわ…」

女生徒B「ほんと…さ、寒くて風邪をひきそうですわ…」

女生徒C「と、とにかく、はやく寮に戻って、着替えなくては…」

美琴「あなた達…どうしたの…?何を泣いて…って、3人とも、せ、制服がびしょぬれじゃない!?い、一体どうしたの!?」
女生徒A「あ!!あ、あ、あなたは!?御坂様!!」

女生徒B「ま、まさか、御坂お姉様に声をかけていただけるなんて…!」

女生徒C「しかも、私達を心配してくださるなんて、感激ですわ!」

美琴「い、いや…私のことはなんでもいいけど…だから、どうしたのよ!?

美琴「なんで服がびしょぬれなの!?…まさか、誰かにいじめられたとか…」

女生徒A「そ、それは……」

女生徒B「えっと…その…」

美琴「え…?な、なんなの?言えないことなの?」

女生徒C「……その、実は………その、白井さんです……
御坂様のルームメイトの白井黒子さんに、ついさっき、いきなり能力でプールの中に瞬間移動させられて…」

美琴「…く、黒子が!??」

美琴「ま、まさか、黒子が…そんなことするなんて…いくら何でもなにかの間違いじゃあ…」

女生徒A「その、実は私たち…御坂様の大ファンで……
それこそ毎日のように御坂様のお話に花を咲かせるのが習慣だったのです…」

女生徒B「それで今日の昼休みも、いつものように御坂様の話で盛り上がっていたら…」

女生徒C「…急に白井さんがやってきて、急に私たちをプールの中へテレポートさせて…
なんだか、すごくイライラしていた様子でしたわ……

『私のお姉様の話をするんじゃないですの!!』とか言われて…」

女生徒A「こ、怖かったです…」

美琴「な…、そんな…いくら黒子でも、そんなこと…!!!」

美琴「(………いや…でもアイツ最近、説教ばっかりしてきておかしかったし…
今日の朝のケンカでイライラしてて、そんなことをしたのかも…!!)」

女生徒C「み、御坂さま…!け、けど、白井さんを怒らないでください…!!
悪いのは、白井さんの前で御坂様の話をした…私たちなんですから…!!」

美琴「な、なに言ってるのあなた達!悪いのは全部黒子じゃない!?
ちょっと待ってて!私が黒子に直接言ってきかせるから!!」


その日の放課後…

風紀委員活動第一七七支部

黒子「まったく…お姉様ったら…いきなり朝から能力をぶっぱなすなんて…
私まで寮監様に絞られましたわ」

初春「もー、またその話ですかぁ?その愚痴なら昼休みに散々、電話で聞いたじゃないですか……
それに白井さんも、御坂さんのモノとったりするのはよくないですよ?」

黒子「…あまいですわ初春…お姉様のあの幼稚極まりない趣味趣向を直すにはこれぐらいのことしなければ…」

バンッ!!(ドアが開く音)

美琴「黒子!!あんた、なんてことしてくれたのよ!!!」

初春「み、御坂さん!?」

黒子「お姉様!?…どうしたんですの?お姉様のモノなら今日の朝、全部返しましたのよ!?」

美琴「今日の朝のことじゃないわよ!!アンタ、自分がイライラしてるからって、同じ学校の生徒をプールに落とすって、どういうことよ!!」

黒子「……はあ!?な、なにを言ってますの、お姉様!?なんでわたくしがそのようなこと…!?」

美琴「とぼけたって無駄よ、私、昼休みにそのプールに落とされた子たちに実際に会って聞いたんだから!」


黒子「ちょ、ちょっとお姉様!?落ち着いてくださいまし!!
お姉様は、黒子がそんなことする人間にみえるんですの!?
…う、初春もなんとか言うんですの!!」

初春「ひ、ひどいです、白井さん…私をいびるだけじゃあきたらず、まさか、そんなことまで…!!!」

黒子「て、てめ…初春ぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!
あなたまでなにいってんですのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

初春「じょ、冗談ですよ白井さん。…御坂さん、なにかの間違いなんじゃないですか?
白井さんがそんなことするわけ…」

美琴「いや、初春さん!最近、黒子は、私に対していっつもケンカふっかけてきておかしかったし…今日も朝ケンカしてイライラしてたみたいだし…!!」

黒子「……!そのくらいしてもおかしくないと……!!?はっ!!お姉様!
そこまで黒子のことが信じられないなんて…!!幻滅ですわ!!
黒子より、その、名前の知らないような生徒たちの言葉を信じるんですのね!!」

ぷるるるる……(携帯のなる音)

初春「はい……あ、固法先輩?え?は、はいわかりました!すぐ現場に向かいます!!!」

初春「白井さん、事件です!!すぐ、現場に向かいましょう!!」

黒子「事件!?わ、わかりましたわ!!」

美琴「ちょ、ちょっと黒子!!話はまだ終わって…!!」

黒子「はっ!もうお姉様と話すことなんてありませんの!
……お姉様なんてもう知らないですわ!」

美琴「こっちこそ!」


とある公園

固法「これは…ひどいわねぇ…」

黒子「固法先輩!!今参りましたわ!……ってこれは…!!」

初春「こ、公園の自販機が…ぐちゃぐちゃにぶっ壊されてますねぇ」

黒子「一体誰がこんなことを…!!」

男1「あ、あの、僕、現場でずっと見てたんですけど…。さっき常盤台中学の制服を着てた女の子が…
その、すっごい機嫌悪そうにしてて…その……急に能力を使ってその自販機を壊しはじめて…」

初春「と、常盤台中学の生徒が、そ、そんな野蛮なことを!?」
黒子「(常盤台………自販機………ま、まさか…)」

男2「あ、あの能力は確か…そう、超電磁砲だ!!ありゃ、有名な常盤台中学のエース、御坂美琴だった!!」

男3「…幸い、近くに人がいなかったからよかったものの…下手したら怪我人がでるとこでしたよ…
全く…レベル5なら、何をしてもいいと思っているんですかね」

固法「そ、そんなまさか…いくら御坂さんでもそんなことするわけ…」

黒子「いや…今日のお姉様ならありえますわ…」

初春「ちょ、ちょっと白井さん!?」

黒子「お姉様、普段から、自販機を蹴ってストレスを解消してらしたし…  
きっと、今日の放課後、ジャッジメントの支部に来る途中で…」

固法「け、けど…証言だけじゃなんとも…、見間違いかもしれないし…」

初春「あの、目撃者の方すいません…もうちょっと詳しくお話を……ってアレ?」

固法「さ、さっきまでここにいたのに、どこにいったのかしら…?」

黒子「初春…固法先輩……この一件は、この黒子にまかせてくださいな…」

固法「…え…?白井さん…」


一方そのころ…
 
喫茶店にて
   
美琴「ってわけなのよ!!!ね、佐天さん、ひどいと思わない?黒子の奴!?
プールに落とすなんて!!」

佐天「…あ、あの御坂さん…言いにくいんですけど…それ…嘘ですよ、絶対…」

美琴「…え?」

佐天「だって、その事件が起きたのは昼休みなんでしょ?
…白井さん、昼休み中はずっと初春と電話してたはずですよ?
なんでも初春曰く、白井さんにずっと御坂さんの愚痴を聞かされたとかなんとか…」

美琴「そ、そ、それ、ホントの話…?」

佐天「ええ。だって私、初春と同じクラスだから、間違いないですよ。」

美琴「う、嘘…、そ、そうなんだ…」

佐天「そもそも、御坂さん。白井さんが、そんなことするわけないじゃないですか、
そんな弱いもの虐めなんて…だって、白井さんは、学園都市の治安を守るジャッジメントなんですよ?



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