/自分が自分だという証拠がどこにあるだろう。現実というものは何時も曖昧で不明瞭で、存在しているものが"本当に存在している"ということを諒解する術を持っていない。だから私も、君も、本当は水槽の脳のように、誰か知らない人間が、広い海のように、脳が見た広大きい幻覚だと感じざるを得ないのだ







岸辺露伴/「なんでお前は生まれてきたんだ。」って、毎日1字1句間違えずに問う君が僕は愛おしい。嫌悪感丸出しのその顔で僕を見下して、まるで虫けらを見るような目で見て、顔を歪める。その顔が快楽に染まったら、どうなってしまうんだろう。僕は僕が生まれてきたことに嫌悪している君を酷く抱きたい。







岸辺露伴/金魚だとかグッピーだとかの鑑賞用に作られた魚って、飽きてしまえば生ゴミとして処理できるから楽。そういえば君は、自分も飽きればゴミ袋の中に放られたかわいそうな残飯と同じ扱いを受けるんじゃないかって、そういうことを顔を歪めながら言うもんだから、僕はどうしようもなくなってしまう。






長谷部/あなたは淫売なのよ。淫で女を誑し込むしか脳のない盛りのついた猿と一緒。って私の忠実な刀に言う。「そんなことは」って否定しながらも目だけは、自分は淫乱な男だと言うことをわかっている。私はそんな言葉と体がちぐはぐで馬鹿みたいな君がとても好き。






燭台切/轡を嵌めて、目隠しを付けたお前を強く抱きしめると嬉しそうに首筋に擦り寄ってくる。いつもは涼しい顔をしている癖に、毎晩のように行われるセックスの発生しないこの行為に酷く陶酔していて、この男は人間などと言うものでは無く、ただの愛玩動物のように思えてしまうのだ


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