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クロ 様

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ベティとジャスティンと友達たち

Questions
ベティとジャスティンは、なぜあんなに仲が悪いんですか?
周りの友達たちは、二人の仲をどう思っていますか?


****


ジャスティン
「なぜ仲が悪いか? 彼女がリンに敬意を示さないからですよ」


ベティ
「はぁ?!! アンタ、リンと出会う前から、アタシに向かって『その髪型、女子としてやばいね』とか失笑してたでしょーがっ! アンタのが先にアタシに喧嘩売ってきたんじゃない!」


ジャスティン
「喧嘩なんて売ってないさ。僕は『女子なら身だしなみに気を使った方がいい』と忠告してあげたんだよ。寝癖のついたままの髪で出歩くなんて、品性を疑うからね」


ベティ
「これはくせ毛! 寝癖じゃない! この、めでたい頭のくるくるカール!!」


ジャスティン
「は? 外跳ねボサボサ頭の分際で、」


アーニー
「まあまあ、落ち着けよ、ジャスティン。女性には優しくするのがイギリス男子だ」


ジャスティン
「……アーニー……ベティが女子に見えるなんて、なんて不憫な目を持っているんだ。かわいそうに」


ベティ
「てっめえ表に出ろ!!!」


スーザン
「落ち着いて、ベティ。そんな口の利き方をしてはダメよ。ますます女性として馬鹿にされるわ」


ベティ
「すでにバカにされてるって認めるような言い方しないでよ!」


ハンナ
「ち、ちがうのよ、ベティ。スーザンは、そういう意味で言ったんじゃないの!」


ジャスティン
「ベティ、なに友人たちを困らせているんだ。まったく、本当にはしたない」


アーニー
「ジャスッ、火に油を注ぐなよ……!」


リン
「……全員うるさいんだけど。とくにジャスティン、君が元凶で、かつ助長してるよね」


ジャスティン
「………も、申し訳ありません、リン……」


ベティ
「……フンッ」


ハンナ
(一瞬で争いを鎮めるなんて、リンってばすごいわ)


アーニー
(もっと早く鶴の一声をかけてほしかった……)


スーザン
(ベティのことも叱ってほしいわ……)


リン
「……それで、ベティとジャスティンからの返答は以上のことでいいの? いいなら、私たちへの質問の答えに入るけど」


ジャスティン
「……はい。構いません」


ベティ
「好きにすれば」


ジャスティン
「ベティ! リンに対してそのような口の利き方を、」


アーニー
「ジャスティン、またリンに怒られないためにも、黙っていような」


ハンナ
「突っかかっちゃだめよ。ね?」


ジャスティン
「…………」


スーザン
「ベティとジャスティンの仲の悪さの理由は、もう相性の問題ってことでいいとして、あとは、私たちが二人の仲について思ってることを言えばいいのよね」


アーニー
「相性って言葉で片づけてしまうのもどうかと思うけど……」


リン
「仕方ないよ、アーニー。人間関係は、理屈でどうこう説明できるものじゃないから」


ハンナ
「喧嘩するほど仲がいいってことよね」


ベティ
「アンタ、一人だけ発言がずれてるわよ」


リン
「もういいから早く質問に答えよう。眠い」


スーザン
「もう、リンったら。昨日、遅くまで読書してるからよ? ちゃんと寝なさいって注意したのに」


リン
「寝ない私が悪いんじゃない。私を寝かせない本が悪い」


スーザン
「そういう屁理屈を言わないの!」


ベティ
「やぁだ、リン。いまの言い方ってなんだか“そういう”感じに聞こえる〜。アーニーとかジャスティンが真っ赤になっちゃってるじゃない。思春期〜」


アーニー
「もういいから早く質問に答えようよ!」


ハンナ
「わあっ、アーニー、さっきのリンと同じこと言ってる!」


ベティ
「だからアンタだけずれてんのよ、天然」


スーザン
「はいはい。じゃあ手早く答えちゃいましょうか。アーニーからどうぞ」


アーニー
「えっ、僕? えっと……うん、二人の喧嘩には、正直、その、困ってるよ。でも、喧嘩するのがジャスティンとベティだとも思ってるから、その……仲がいいっていうか、なんていうか、むしろ……その……」


リン
「……喧嘩してないと拍子抜けする?」


アーニー 
「それだ!」


スーザン
「まあ、この二人組のアイデンティティみたいなものよね」


リン
「私は、喧嘩は彼らなりの友情表現なんだと思ってるよ」


ハンナ
「うん! やっぱり、喧嘩するほど仲がいいってことよね!」


ジャスティン
「そっ、そんなものではありません! ぼ、僕がベティなんかに、」


ベティ
「ひとを『なんか』呼ばわりすんじゃないわよ!」


アーニー
「ああ……また喧嘩し出した」


リン
「……でも、ポンポンと皮肉交じりとはいえ本音でものを言えるっていうのはいいことだよね」


スーザン
「そうね。心を許してるって感じがするもの」


アーニー
「ジャスティンが、あんな雰囲気になるのなんて、ベティの前くらいだしね」


ハンナ
「悪い意味でベティが特別なのね」


アーニー
「そこはいい意味でって言おうよ、ハンナ……」


リン
「ベティと言い合いしてるときのジャスティン、本当に飾ってない感じがするし」


スーザン
「リンの前だと、ジャスティン、しっかりと飾るものね」


リン
「………」


スーザン
「ふふ、さーて、そろそろ終わりましょうか?」


アーニー
「そうだね。挨拶しよう。クロ 様、質問をありがとうございました」


ハンナ
「雑な返答になってしまって、ごめんなさい。大目に見てください」


ベティ
「何はともあれ、これからも『世界は結ばれる』をよろしくお願いします!」


リン
「……いいとこ取りしたね」


ジャスティン
「まったくですね」



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クロ 様、企画への参加、誠に感謝いたします。書き直し等の希望がございましたら、遠慮なく申し付けくださいませ。



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