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俺のその言葉を聞いて土方の血の気が引き、目を見開いて少し首を横に振ったのがわかった。
だけど止めてなんかやらねーよ。こっちはヤりたくてヤりたくてしょうがねーんだ。
掴んだ髪をグッと引っ張り、モノを口から引き抜く。ゴホッゴホッとむせる土方を余所に、俺は土方の両手首を頭の上に持ってきて床に押し付け、俺の腰に巻いてある帯で土方の手首を縛り上げた。
「やめっ…っ!…い…って!」
「今からそんな痛さも吹っ飛ぶ位、気持ち良くしてやるよ…」
頭ン中じゃぁ何言ってんだ、とか思ってても体が言うこと利かねぇ。俺の左手は土方の手首を押さえ付け、右手は器用に土方のベルトを外し、ズボンを引きずり下ろした。
それだけすれば土方も本当に危ないと感じたのか、本格的に抵抗し始めた。
「止めろっつってんだっ!?うわっ!!?」
俺にヤられるのがそんなに嫌なのか、体をよじり足をバタつかせる。
大人しくしろっつーの。俺はこの体の疼きをどうにかしたいんだよ。
露になった土方の奥。膝裏を持ち上げ、胸に付くくらいにまで折り曲げてやると、土方はそれが相当恥ずかしいのか、悔しそうに唇をきつく結び、顔を背けた。
「何だよ、これから気持ちイーことしてやるってのによ、乗り気じゃねーじゃん」
「乗り気になれるかよ!こんな格好させやがっ…!!ぅわっ」
ぴちゃっとわざと音をたて秘部を舐める。
「おまっどこ舐め…」
「どこって…お前がいっつも俺のここ舐めてるとこだろーが。どうだ?自分が普段してることをされる気分は」
ぐっと舌を押し込むと、ギュウッと舌を締め付けてきた。それを無理矢理押し広げるように奥へと進める。出し入れするように動かし、唾液も入れて念入りに解していく。
「っ…ぅ!!ひっ…!」
「はっ土方…その顔…ヤベェ」
目はキツく瞑り、声を漏らさないよう必死に我慢してる顔。
そんなの目の前で見せられたら俺が持たねぇっつの…。
「大分…解れたな」
舌を抜き、代わりに指を三本突っ込んでやる。
「いっ…て!っ…んッ!」
突っ込んでやった指を抜き差ししながらバラバラに動かしてやったら、さっき以上に土方の秘部は俺の指を締め付けてきた。
「そんな絡みついてくんなよ」
「な!ンなこと!…てめっじゃあるまい、し…!」
「そんな反論出来る余裕、今から無くしてやるよ」
俺はさっき土方に舐めて貰った自身をよく解した秘部にあてがった。土方は嫌だ、と呻き、顔を大きく横に振る。俺はその時の土方の表情に欲情した。恐怖に怯え、少し震える体。そして何よりもあの、青ざめた顔。
たまんねぇ…。
土方の両足を肩に乗せ、あてがった自身を、一気に奥の奥まで捩じ込んだ。
「あっアァァアアッ!…ッく」
「ヤッパ…キツ…」
根元まで入れただけで土方の秘部はギリギリにまで延びきり今にも裂けそうになっていて、そんななってる結合部分を指でつぅっと触ってみる。
「さっ触、ん…ッな…ッ!」
「なぁ、前立腺って…スッゲェ気持ちイーって知ってた?」
顔を土方に近づけ、囁いてみるが、土方は何にも言わない。そんな土方を俺はわざとからかってみる。
「けど多串くんは言葉責めが好き…?ここ、勃ってるよ」
ここ、と言って触れたのは土方の自身。凄いだらだらと先走り流して、血管浮き出て少し擦ったら出しちまうんじゃねーかってくらい。
「俺、まだ入れただけだよ?…入れられて、感じた?」
根元を指で締め付けて出せなくし、今まで土方の手首押さえてた手を放し、その手で根元締め付けてるモノを擦り上げた。
「!!?っあッ…ぅ!…ふっ…ッ…」
「…ッ!…」
いきなり俺のモノ締め付ける土方に力が入る。その強さに思わず反応してしまうが、ここで出したら最悪だろと耐える。
「は…いきなり締め付けんなよ…。んな気持ち良かったのかよ」
「違っ…っぁ…!!」
「声…我慢しなくてもいーのに」
ずじゅッと音をたて出し入れを始めると土方は更に激しく抵抗し、俺の胸を縛られてる手で叩いてきた。
「抜け!!ッ…ぅんン、はッ…ぁあ!」
「そんなやーらしー声出されて言われてもねぇ。誘ってるようにしか聞こえないんですけど?」
きゅッと胸の突起を摘まんでやれば、跳ねる体。肩口に顔を近づけ、自分のモノだという印をつける。その間も突起を弄る。摘まんで、押し潰し、捏ねたりした突起は赤く腫れ上がった。
突っ込んだモノは前立腺目掛けてピストンを繰り返し、土方に俺が味わってきた快感を逆に味あわせてやってる。モノが前立腺にあたる度に締め付けが強くなり、抑えていた声も段々と余裕がなくなる。
「あっーッ…!!はっぁああ…っん」
「いー声で鳴くじゃねーか」
じゅぐっじゅぷっといわせるように腰を動かし、胸の突起をピンッと弾くと、土方は大きく背中を仰け反らせた。
「っ…んっああっあ…!!…はっ…ッん…」
「イッちゃったね、土方君。そんな気持ち良かったのかよ?でもね、まだ俺、イってないんだけど?」
一人で先にイかないでくれる?
そう土方の肩口に顔を埋めたまま囁いたら、さっきよりも激しく動く。耳元で鳴く土方。
鳴け、喘げ、そしてヨガって乱れろ。全て俺だけのもの――…。
ドクンッ
また体が熱くなる。土方の声に反応し、中に入っている俺のモノはさらに硬くなる。
「ンぁあ!…んーッ!!はぁ、あ!」
イったばかりで敏感になった体を休ませることなくまた快感に引きずり戻す。そして二度目の射精。
「感度良くなってきたんじゃねーの?」
俺の腹に撒き散らされた白濁を指ですくいぺろりと舐める。
「…な…おま、何舐めっ…っぁ」
わなわなと声を震わせ俺の行動に驚く土方に、いつもテメーがやってんだろ、とまた言うと、顔を真っ赤にした土方。それが可愛くて面白くて、ヤってる最中にも関わらず笑いが漏れた。
「何つー顔してんだよ」
野郎の顔が可愛いなんて可笑しく思うかもしんねーけど仕方がない。これが恋人なんだから。恋は盲目って言うけど本当なんだって思う。
こいつのためならなんだってできるような気がする。いや、絶対できる。
「よ…万事…っ屋…!!」
「だーめだって、ほら、ちゃんと俺の名前呼べよ」
焦らすように土方のモノを手で包み込むと、カリを爪で引っ掻くみてーに刺激してやって、勃たせてやる。休む暇なんてのはない。
さっきまで激しく突いていたのをゆっくりと、でも前立腺にモノを押し当てるように動かしたらびくびく魚みてーに跳ねる体。
「もっ…ッんン!…ぎっ…銀…っと…銀時…っ!」
「…エロい声…」
ゆっくりと動かしていたモノをぎりぎりまで引き抜いたら、一番奥まで一気に突き入れた。
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翌朝、目覚めると俺がいる場所は玄関で、横には土方が寝ていた。
…何でこいつが俺ン家にいて一緒に玄関で寝てんだ?
「………」
「ん…」
少し寝返りをうった土方は、床が硬いせいか眉を潜め目を開けた。
「よぅ…お、オハヨーゴザイマス」
「………」
一応土方に挨拶してみるが何の返事もない。不審に思い顔を覗き込むと、凄い形相で睨み付けられ胸ぐらを掴まれた。
「テメー昨日は世話ンなったなぁあ?どー責任取るつもりだ?ぁあ?」
「え?ぇえ?何!?俺何かした?何かしちゃった!!?」
「……万事屋…テメー昨日のこと覚えてねーのか?」
「昨日?……あー、何か変な飲み物飲んだ記憶まではあんだけどそれからの記憶がないわ」
「……は?…っテメッふざけんじゃねーぞ!あんなに俺を!!」
「え…俺多串君に何かしちゃったわけ?」
「…っ!!だーー!!!もーいい!忘れとけ!一生思い出すな!!」
…何だよあいつ
いきなりキレて帰っちまいやがった。玄関にポツリと取り残された俺。周りを見渡すと甘い匂いが漂う箱。開けてみるとそこには少し小さめのイチゴのケーキが入っていた。
んだよあいつ…一緒に食って行けばいいのに。
土方が去った後の玄関の戸に目を向けると、戸に挟まれた一枚の紙切れ。
何だぁ…?
紙切れを開いてみるとそれはヅラからのものだった。
“銀時、あの媚薬はどんなものだったかは今は聞かないでおこう。だがあの媚薬、タチはネコに、ネコはタチになるらしいではないか。それは本当なのか?是非とも今度感想を聞かせてくれ。ではな。”
「!!?え…えぇえ!!!??タチはネコ…?ネコはタチって…え、嘘だろ?嘘だよね?俺…土方のこと…犯しちゃった…?」
ヒラリと俺の手から落ちる紙切れを拾うこともなく、俺は叫んだ。
「何で覚えてねーんだ俺ぇええぇえ!!!!!」
―end―
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あとがき
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あー。長かった。初めて銀土書いたうえにこんな長くなるとは思ってなかった。
そして銀時、凄いSですね。
こういうの、大好きな真なんです!
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