「ツナ、ちょっと付き合えよ!」
「え?」
「すいません十代目、いきなり…!」
うららかな春の日差しとはいかないが、そこそこ陽気のいい冬の日、放課後。
掃除も終わってクラスメートもほとんど帰って、さぁて俺も帰るかなってときにこれだ。
まぁファミリーかつ友達っていう、けっこう信頼してる奴らだから立ち止まったものの、用件次第ではソッコー帰らせてもらおう。
「まぁカタいこと言うなよ!」
「…俺いま、なんか言った?」
「いえ、特になにも。」
山本、末恐ろしいやつ。
にこにこと笑いながら、あいつの掃除当番が終わるまでだとか言ってムリヤリ座らされる。
まぁ、そうだ、掃除が終わるまでは確かにヒマだしなぁ。
「いまから連想ゲームだ!」
「連想ゲーム?」
「おう!言った単語に対して浮かんだやつの名前をあげるっつーゲーム!」
ほんとにお遊びだ、なんて思いながら机に肘をつく。
円を描くように座った男3人。外がこんなにあったかいっていうのに、放課後のさわやかな教室にとじこもって連想ゲーム。青春だね、まったく。
「いくぞ、ボス!」
「俺。」
「一回殴っていいか?」
「なんでリボーンがここにいんの。いきなりでてくんな。ハウス。」
「はい次ー!兄!」
「ディーノさん。」
「弟!」
「フゥ太。」
連想はけっこう際限なく続き、なぜかお決まりのように乱入してきたリボーンも加わって更にヒートアップ。
途中、右腕という連想で獄寺くんが山本につかみかかったり、先輩という連想でとっさに雲雀さんが出てきてしまってちょっと自己嫌悪に陥ったりもしたが、それとなく順調に連想ゲームは続いた。
ったく、どこまで続ける気ですかね。
「これがラストな!いくぞ、あの子!」
「つなごめーん!帰ろー!」
「今行く!あの子?えーと、アレ。じゃ、お先!」
なんのつもりかしんないけどいい退屈しのぎになったよとか言ってから、親指で指し示した場所、教室の近くでかばんをかかえる幼なじみのところへ。
うわ、なんだよ今日荷物めちゃくちゃ多いじゃん。
「…やられたな!」
「普通幼なじみとか言えばでてくるんだがな、アレは。」
「まさかあれで…」
(あの子、なんていって選ばれるとは、まったく相当ホンモノだ!)
090127
(山本獄寺リボーンによる未来の素敵なボンゴレ夫人診断。)
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