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早乙女の説教は学校から家に帰るまで行われた為、あれから一日経った今でも斬奈の左耳の奥では早乙女の罵声が残っているそんな状態だった。怒鳴り声は弦一郎ので慣れていると思って居たが甘かった。早乙女先生は弦一郎以上だと言う事をこの身を持って思い知らされた。冬休みか春休みに沖縄へ行こうと思ったが昨日の事があり斬奈は行くのを取り止め様かとも考えている。早めに日誌を書き終えて職員室へ行けば、生徒会担当の先生から声を掛けられた

『氷帝学園にですか』

「あぁ、そうだ。生徒会関係の書類なんだが、先方に聞いたら槇火紫を指名されてな。向こうの会長と知り合いなんだろ」

『(にゃろう…)はい、会長とは古くからの友人なんです』

「それなら頼んでいいか」

『はい、もちろんです』

悪いな と言われながら生徒会の書類を受け取って鞄の中に仕舞い、先ほど届いた用件のみ書かれたメールを見て待っているであろう人物の元へと向かう。下駄箱を出れば右側と前方に人だかりが出来ていた。右側は分かる、いつもの男子テニス部の光景だ。前のは何だ?外周ランニングから戻って来た弦一郎が前方の人だかりに捕まった。楽しそうに会話をしている所を見ると知り合いの様だ、うん、どうやら先ほどメールを寄越した本人だろう。人だかりの女子は私が来た事でさっさと校門前から姿を消した。その様子を不思議がっている奴の元へ向かう

『いつから校門前に居たの?』

「10分ぐらい前かな?ってか、何あの女子達。妹のお前を指さしたら消えたぞ?!失礼じゃねぇ?」

『ふつー、ふつー』

「はぁ?!どう言う事だよ、弦一郎ぅ!」

「いやぁ、その…」

『輝兄、弦一郎困らせるなよ…第一。真白や真黒から聞いているんでしょ?どうせ』

「聞いているさー、聞いているとも!お前がやられたらやり返せ!の家訓をちゃんと実行しているのだって聞いているさ!」

『それなら、いいでしょ。あ、輝兄。氷帝学園寄って』

「うん?アイツに会いに行くのか?」

『違う。先生から生徒会の書類を届けに行くだけ。時間は掛からないと思うよ』

「分かった。じゃあな、弦一郎。正月にでも神奈川帰るからその時試合しような!」

「はい」

槇火紫家長男兄輝幸(てるゆき)の助手席に乗り、窓を少し開けて弦一郎にまた明日と声を掛けて東京に向けて出してもらう。学校の前にある信号待ちをしていれば、外周を丸井ブン太と共に走るジャッカルを発見したので、再度窓を開けて頑張れー と一言声を掛ければ苦笑しておう と返事が帰って来た。鼻にガーゼを着けた丸井には露骨に嫌な顔をされたがそんなの関係ねぇ精神で無視をすれば、兄が中指立てて丸井に威嚇をしていた。とりあえず殴って東京に向かう様に指示をした

『(ついでに氷帝の痛子見学でもして帰ろうかね)』


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