自分の世界の安定のために


望side

生まれた瞬間から私は、自分を睨む女の子を見つけた。あぁ、あれが私を生贄にトリップした馬鹿女かって直ぐに悟った。だって、女の子の瞳には嫉妬の炎があったから、あぁ、ホント馬鹿な子だ。私何かを生贄にした事を凄く後悔させてあげようじゃないか。そう思った私は人が出入りを始める頃に行動を開始した。赤ちゃんって言うのは正直恥ずかしい気持ちでいっぱいだが、どうせ私の事だ、直ぐ慣れる。だから“普通”の赤ちゃんではまだまだ難しい事をしてみせる、そうすれば、ほら。私のお父さん・沢田綱吉さんとお母さん・エレメルトさん(愛称:エレ)は大層喜んでいる。私とエレさんが寝ている寝室に大勢のボンゴレ関係者や祓魔師関係者などが私の誕生に引っ切り無しにやって来ている。通常の赤ちゃんでは考えられないほど成長が早い為、皆どんな子なのか見たいと言うのがエレさん達、お母さんズが会話をしていた。正直生まれた瞬間なら私は目もはっきり誰が誰かとか認識出来ていたし、言葉も喋れた、手足も結構自由に動かせる事も分かっていた。転生する前の記憶や知識もそのまま残っていたお陰で私は行動に移したと言うのも1つあるが、一番は青エクのキャラで正十字騎士團聖騎士の藤本獅郎さんと一緒に私を見に来た金髪の女性に見覚えがあった。あの人はもちろん、ヤンキーみたいな女神様。目が合えばニコリと笑って、頭に直接響く声で「二度目の人生エンジョイしなよ」と言う声が聞こえた。やはり、真っ白い空間で会ったのはこの人だった。お母さんやお父さんが敬語で女神様とお話をしているのを聞いて、お世話になっている方なのだと分かった。それにお父さんはどうやら、女神様には頭が上がらない様子で、終始苦笑いしている。あ、お父さんそれについて怒られている。時間が来て藤本獅郎さんと女神様は帰って行った。まだ色々と女神様に聞きたい事が山ほどあったが、凄く親しくしている様子なので、また今度来た時にでも話をしようと思い、体はまだまだ赤ちゃんなので睡魔に従った

***

昨日の夜中に私はどうやら姉に殺されかけたらしい。“らしい”とはその時現場に私も居たのだが、生憎グッスリと寝ていた私は起きる事もなかった(ある意味凄い)だから、らしいだ。昨日の夜から朝にかけて姉は屋敷にある倉庫で一晩を過ごし、解放され学校に向かった。お母さんはすごく顔色が悪かったが、それよりも今、目の前のお父さん達の光景が一番お母さんの顔色を悪くさせている原因でもあった。風の噂を聞いて女神様が、昨日の今日で来て事情を聞いて、この現状となった。それに、姉が起した事は私にも非がある。まだまだ赤ん坊で自分を守る事も出来ない私はちょっとばかし復讐を急いだ為、これを招いた。自業自得だから、キチンと反省しないといけない。息子だー!跡取りだー!と全員が騒ぎ立て、姉の嫉妬を2週間と言うスピードで駆り立てこの弟殺し未遂事件を起させた。看護師になりたかった私は、助産婦さんも一時期なりたいな〜と思い勉強もしたし、従姉のお姉さんが2人目の子供を生んだ後、1人目が2人目に悪戯をしていたのも知っていたから、分かった。怒られている大人達は何故いけないのかが分からない様子で、ガミガミと女神様に怒られていた。しかし、女神様がニッコリ真っ黒い笑顔で「Vuoi che portarmi all'inferno?」と言えば、ふて腐れていた大人達は一気に顔を真っ青にしてブンブンと頭を縦に振った。その後私を1撫でして帰った女神様と態度が元に戻ったお父さん達(何故そう思うかは姉の様子を見てだ)



復讐はのんびりすればいい、そうでしょ?女神様。貴女は何か考えているから帰り際に言ったのでしょ?「時を待て」とそれは、私に最高の復讐の舞台をプレゼントしてくれると受け取らせて頂きますね




自分の世界の定のために

挑発はほどほどにしないとね

(復讐する前に私が死ぬ)


訳→地獄に連れて行ってあげようか?

text:酷白。




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