短編 | ナノ



目の前の光景が毎回思うがテラ笑えて仕方ない


私が通っている学校、立海大付属高等学校にはイケメン揃いのテニス部が存在している。何故私が笑えるのかと言えば中学生の頃から彼等の周りには定期的に転校生がやって来て彼等にちやほやされると言う現象が起きるからだ。今回も何とか何とかさんって言う。「私、貴方達に興味ないんです。ほっといて下さい」とか言う様な性格の女子生徒がやって来た。けど1歩下がってその何とかさんを見ていれば、構って下さいオーラが見え過ぎで隠しきれて居ないとしか良い様がなかったりもする。これも毎回。どの子も同じだ。もうミーハーと解り切っているのにも関わらずにだ。けれども私はその何とかさんにとっては一般人ABCのどれかだろうから、特に気にする事もなく。被害がこちらに来る訳でもない。だって私は傍観者だから。傍観者で一般人の私にもお友達は存在するもんで…仲良くしている霙ちゃんはテニス部ファンクラブの会長を行なっていて、立海大テニス部部長の幸村精市くんをこよなく愛する女の子だ。しかし、そこら辺のミーハー共とは違い幸村くんの邪魔になる様な事は一切しない。だから幸村くんに信頼されている為、ファンクラブ会長であっても霙ちゃんは男子テニス部マネージャーを行なう事が出来るのだ。もう1人の仲良くしている真琴ちゃんは立海大付属高校の生徒会長を行なっているつわものだったりする。1年生が会長職を行なっている時点で凄いのだ。そんな彼女はテニス部副部長の真田弦一郎くんとお付き合いをしている。幼馴染だそうだ。そんな濃い2人の友達に囲まれていて私が一般人だなんて可笑しい話だろうか?まぁ一般的に見れば可笑しすぎる話なんだろうが、それでも私はこの2人に囲まれていても被害には遭わない。何とかさんからしてみれば、ただの2人の“友達”と言う肩書きしかない私は気にするだけ無駄な存在なのだろう。噂をすれば何とやらだ。その何とかさんが霙ちゃんと真琴ちゃんに会いに来たよ、2人は私を隠す様に立ち上がれば周りに居たクラスメイトの子達も同じ様に動いてくれる。今回の何とかさんはファンクラブの制裁がどうやら最短記録を叩き出した様だ、しかし、ファンクラブ会長に会いに来る事は今まで十数人としてやって来た女の子達の中では居なかったパターンだ。実に興味深いが、結局行なう行動は同じでそれを見て楽しんでいる私からしたら楽しくないんだけどね。何とかさんが入って来た扉とは反対側から私の彼氏さんが呼ぶ声がする。皆行動が早くて助かるよ。私と2人を隔てる様に集まった女子にお礼を言って私は彼氏が待つ扉の前まで向かった

「今回はどう?」

『いつもと同じ、代わり映えしないかな』

「そっか…なら今日中に連絡して交換してもらわないとな」

『そうだね、うん、そうじゃないと、私が退屈過ぎて死んじゃうよ』

そんな会話を彼氏としながら私は帰路に着く。楽しかったと言えば嘘になるけれど、それなりに良かったと褒めてあげるよ“何とかさん”残り少ない時間精々楽しんで行ってよ







―――その少女、神に愛されし娘なり よってこの世界の王者になりし者



20120907
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -