パチリありがとうございました!

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東京Vサポーターは皆、持田のことを王様と呼ぶ。本人もその呼び名には満更でもらしい。
寧ろ、気に入っている。少しだけ自尊心をくすぐられはするが。

持田はまさしくピッチ上では百獣の王のようだ。獅子奮迅とはまさしく彼の為にある言葉だろう。
狩りをするライオンのように堂々と、そして豪快にボールを狙う。

あの、ETUの7番は言うなればガゼルだ。スピードも捕食される立場としても。どこかの王子様は「猟犬」とか言ってたが。
「おまえを狙うぞ」と鋭い視線を投げてやれば、あの草食動物は途端に恐れをなす。なんとわかりやすい。
群れの中にいる一匹のガゼル。ああ、あいつを喰らいつくしたい。骨の髄まで。この欲望が満たされるまで。

「君、年いくつ?」
「え?あ、ハ……ハタチっす」

ゲーム中に声をかけてやったら、ますますガゼルは震えだした。いいぞ、もっと俺に恐れをなせ。そして、俺に服従を誓うんだ。かわいい俺のガゼル。

(ETUの7番、椿大介か……、そのうち本気でいただいちゃうよ)

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