☆おんなのこ(鬼+春)



 春奈の住む家の前、兄である鬼道が春奈に会いに来た。そんな、天気のいい日曜日のこと。


 ◎⇒


 春奈の今の親に挨拶をし、二階にいるわよ、と階段を上がらせてもらった。春奈の家は、本当、普通の家で、それが鬼道を安心させた。この部屋か、とノックもせず、ドアノブに手をかけた。それが大きな間違い。
 がちゃりとドアが開き、春奈、という声に体が固まった。開けた本人も、たぶん、驚いている。ゴーグルで表情が読めないけれど、明らかに口が開いたままだし、同じように固まっている。何故なら、春奈は上着を脱いでいるところだったのだ。

「で、出てってー!」

「わ、悪かった!」

 バタンッとドアを閉める音。ブラジャーという凶器をぐるぐると頭の中で回転させ、何かが変だと思い、ハッとした。妹とはいえ、あれから成長しているのは当たり前に思ってはいたが、そう、いくら妹とはいえ、春奈は春奈は春奈は女の、子。

「・・・・・・・っ」

 ドアの前で顔を熱くしていく兄。その場に居るのが耐えられず、階段をかけおり、おじゃましましたっと玄関から外へと飛び出した。春奈?何かあったの?その頃、春奈は部屋で奇声を上げていた。


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