「夢想ですね」
「まあ、そうだよね」
「この乱世、そう甘くはないですから」

出来る限り味方の被害を出さず早く三国統一されないかなあ、なんて無理な話だ。あまりにも子供っぽく馬鹿らしい考えだ。そうだろう。それでも私は三国統一されたこの世が見たい。でも、私も陸遜も乱世が終わる前に死んでしまうのだろう。

「そうだとしても、そうなるようにしようとするのが私達の役目でしょう」
「そうだね。うん」
「……分かっているのですか?」
「多分」

分かってるけど分かってないよ、分かる気があってないんだよ私には。夢想だと分かっているし分かりたくない。とりあえず分かるのはこの一瞬をなんとか頑張らなきゃいけないって事ぐらいじゃないかな。そこまで言えば陸遜が呆れたような顔をしてみせた。

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