苛々としながら紺とマリアンのやり取りを見つめる。ハメただのハメないだの、ああ、苛々する。そりゃあ、私はあの謎の女とやらに比べたらただのお子様だ。でも顔はそこそこだし胸だって年齢相応にある。そんなにあの人がいいのか。私では駄目なのだろうか。
「なあ、なまえもそう思うだろ!?」
突然と助けを求めるかのような声色で紺に話しかけられた。しかし何のことだかさっぱり分からない。苛々していて全く会話を聞いていなかった。
「うるさい。話しかけないで」
「な、何そんなに怒ってるんだよ」
私はこんなにも紺のことが好きなのに、気がついてはくれない。挙句にあんなでれでれした態度や会話を聞かされて苛立たないわけがないじゃないか。