風丸がサッカー部に助っ人として入ったと秋ちゃんから聞いた。いや、待て、落ち着け。落ち着こう、私。確かに仲がぎくしゃくしてしまっているけどこれはチャンスではないだろうか。秋ちゃんが、頑張れ、と笑顔で応援してくれたんだ。が、頑張るよ私だってやる時はやれるんだよ、秋ちゃん、見てて…!

「みょうじもサッカー部に入ったんだな」
「う、うん。秋ちゃんの助けになれるし。マネージャーぐらいだったらいいかなって」

意外とちゃんと会話ができてるじゃないか!やっぱり私はやれば出来る子だったんだよ!
これならなんとかなるに違いない。意を決して風丸の顔を見る。風丸も私を見る。

「……ごめん、私、マネージャーの仕事を秋ちゃんに教えてもらわないと」
「……そうか。悪い、引き留めて」

風丸に背を向けて駆け出し、少し離れたところで見ていた秋ちゃんのもとへ行けば苦笑された。秋ちゃんの言いたいことは分かってる。でも、どうしてもだめだ。あまりのことに泣きたくなってくる。ごめん、風丸、秋ちゃん。

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