#平行世界のカンパネラ◆ピグパ小説
†3†
天使と悪魔の戦い。
その夢の世界では、当たり前の日常だった。カンパネラは悪魔で、魂の双子の片割れは天使だった。互いに言葉を交わすこともなく、顔を合わせることもない。そもそも、二人は軍団の一兵士に過ぎないのだから。
でも、心――魂は繋がっている。そう、確信する事件があった。
カンパネラの胸に幾本もの光の矢が貫いたとき、天使の片割れが心の叫びを放った。悲鳴に近いそれは、痛みを伴ってカンパネラに伝播した。
痛みで二人が繋がった。
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