(レオエレ)


「…会話というのは素晴らしいな、二人だからこそ出来る。一人だけでは絶対に出来ないんだ」

「………ふーん」

「一人が返せば相手がちゃんと答えてくれる。言葉が通じるということは、幸せなのだろうな、エレウセウス」

「あっそう…レオンは俺に何を求めているんだ」

「エレフと会話のキャッチボールがしたい」

「小さなお望みだな、国の王子様ともあろう御方が」

「…先程からお前からの反応がなくてつまらないのだ。私の髪を弄ることばかりに気を取られないでくれ」

「…っうっせーな!話し掛けんな集中してんだよ!!」

「お前は本当に器用だな。ミーシャのみつあみもお前がやっているのか」

「ミーシャは自分でやっているんだ。…あ、そのリボン寄越せ」

「ああ、これかい?」

「ん」

「しかし嬉しいな、エレフが髪を編んでくれるとは。これで二人とお揃いだ」

「そうだな」

「よく見たらリボンもお揃いじゃないか」

「あのさ……お前喋らないと死ぬ病気に掛かっているのか?」

「エレフと会話のキャッチボールをしたいんだ」

「……うわ、いつの間にか会話が成立してやがる」

「そんなところが好きだ、エレフ」

「うっせーよ。…ほら出来た」

「有難う」
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