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||| ベリ公を泣かせたい

「ベリアルが泣いてるところを見てみたい!」
「へえ、そりゃあ素敵なアイデアだ。作戦は?」
「考えてない……」
「具体的な案もないのに人を泣かせたいと。女王様気取りの加虐願望でもあったのかい?付き合ってやるのも吝かじゃないが少々刺激が足りないな」
「好奇心に装飾は必要ありません!ナマエが見たいから見たいんです。好奇心の赴くままに言葉を発するのは研究者の務め、さあベリアル、ナマエの好奇心を満たすために泣いてください!」
「よく言ったものだ、その好奇心は優越感を装飾したもののクセに。獣のオレがファーさんのそばにいることにしびれを切らしたか?オレを涙で凌辱して優越感に浸り星の民の尊厳を維持する、実に星の民らしい無意味かつ必要な活動だ」
「さっきから優越感ばかり言いますけど、ナマエはただ見たいだけです。今はそれ以上の感情なんてない」
「芽すら出ない自我か、なるほど」
「ベリアルのせいで種が歪んだらどうしましょう」

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