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||| ルシファー

まず第一に、羽がある。そこには星晶獣にとって最も重要なパーツ、コアが組み込まれている。
だから羽は大切なんだって、教わりました。
でも簡単に切り捨てられる部位はとっても危険だから、きっと遠い未来ではコアを守れる場所に組み込んだ星晶獣が沢山生まれるはず。そう思いました。

そして第二に、身体。星晶獣は元あるものに力を組み込んで作られる兵器だから、素材選びは重要です。
特に、ヒトガタはホムンクルスにコアを組み込んで作るから、大変だなあと思いました。
でもナマエの身体も、星から生まれただけなんだからホムンクルスと大差はありません。きっと仲間です。

第三は、脳。これはヒトも獣も変わりません、考える機能というのはとっても大切です。
けどこれは、組み込まれた一つの命令しか遂行できないのが現状です。その過程は考えられても、至る結論は一点。そう考えるとやっぱり、あの子たちは使い捨てなのでしょうか。

これら3つが重なって、星晶獣という存在は目を覚ますのです。
従順な獣、破壊兵器、研究素材。いろんな目的のために、星の研究者はいろんな場所でいつも何かを作っています。
世界の理を学び終わったら、研究に参加しろ。というのは、ナマエを産んだ人の口癖でした。あれは期待だったのでしょう。

ホムンクルスと子供の違いとはなんですか。あの子たちはどうして壊れてしまうんですか。
口をついて出る疑問の数々を誰も教えてくれないまま、沢山の時間が過ぎて、気付いたら目の前には神様の嫌いな神様がいたのです。それが、ナマエの世界のはじまりでした。

創世神話をなぞって神様と呼べば、目の前の人はいつも不機嫌そうな顔をします。
とっても怒られる時もありました。神様を神様と言って何がいけないんでしょう。
でも、神様のご機嫌を悪くするのはとっても嫌だから、ナマエは神様のことをお名前で呼ぶことにしました。

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