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||| 三匹の子豚

「あれ?あの子はどこかしら」
「貴方が食べたんじゃない?」
「私じゃないもん!」
「本当かしら」
「どこかで迷子になってるのかも」
「だとしたら大変」
「ナイトメアに食べられちゃう」
「それならナイトメアはお鍋に入れて」
「全部まとめて煮込んじゃおう」
「あの子と?」
「あの子はだめよ!」
「そうよあの子はだめ」
「あの子はそのままがきっと一番美味しい」
「でも果物だって煮込んだりケーキに入れたりした方がもっと美味しくなるわ」
「あの子は特別だよ」
「そうよ」
「そうかなあ」
「だって美味しかったもん」
「私はまだ食べてない」
「じゃあ今回は貴方の番ね」
「それにしてもどこかなあ」
「誰かのお腹の中だったり」
「それならお腹を割かないと!」
「それは赤ずきんだよ」
「私たちは三匹の子豚」
「お腹が空いたね」
「貴方の指から甘い匂いがする」
「貴方も」
「貴方も」
「なんで手が赤いんだっけ?」
「ベリータルトを食べたから?」
「食べたかしら?」

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