「白哉様、ご覧ください」
「……雪兎か」
「あら、ご存知だったのですね」
「幼い頃によく作った」
「……少し意外です」
「ただ雪兎を作っていただけのはずが、途中から雪合戦に変わっていたが」
「誰かと一緒にお作りになっていたのですか?」
「ああ。隊長職に就く忙しい者たちばかりのはずが、なぜか昼間に大勢やって来ていた」
「まぁ。その中には、浮竹様や京楽様も入っているのですね」
「よくわかったな」
「ふふ、だって昔からのお付き合いなのでしょう? たまに、白哉様の小さい頃のお話をしてくださるんですよ」
(奴ら、緋真にいったい何を話したのだ……)
「白哉様、白哉様」
「……何だ?」
「少し、お庭を歩きませんか?」
「……体に障る」
「はい、ですから少しだけ」
「……本当に少しだけだぞ」
「はい」
「これを羽織っていろ」
「ありがとうございます」
「日が出ているうちに行こう。緋真、手を」
「……はい」










(貴方の手の温もりが、冷たい私の手を温めた)

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -