「ほらよ、千本桜」
「儂らからの贈り物じゃ、大切に扱え」
「髪紐?」
「おうよ。だってお前、髪くくってるじゃん」
「それはそうだが……」
「何じゃ? 気に入らんのか」
「そうではない。だが、なぜだ?」
「その〜……処分に困っちまってよ。な、猿の」
「うむ。実はその髪紐、恋次のものでのう。奴が持っている髪紐の中では、一番値の張るものだ」
「それをなぜ俺に?」
「「恋次に対する嫌がらせ」」
(主に嫌がらせ……この三人、大丈夫か)
「昨日寝てたらよ、恋次の奴、オイラの顔面を蹴ってきたんだぜ!?」
「儂など尻を殴られたわ! 彼奴は寝相が悪すぎる!」
「それでムカついたから、仕返ししてやろうと思ってよ」
「気づいたときの彼奴の顔が楽しみじゃ」
「くだらんぞ、貴様ら。……いや、待て。お前たちは三人一緒に寝てるのか?」
「? そーだけど?」
「副官室といえど、何部屋もあるわけではないからのう」
「……」
「どうしたんだ、千本桜?」
「……別に(プイッ)」
((何で拗ねてんの?))










(朽木邸は広すぎる、俺も主と同室がいい)

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