※斬魄刀異聞篇後





 お前は知らない。俺たちがどれほどの不安を抱えて、お前のことを想っていたのか。
 突然、たった一人で姿を消したお前が、俺たちは心配で心配で堪らなかった。だけどお前のことだから、きっとどこかで無事だろうとも思っていた。心配で仕方なかったけれど、信じていたんだ。
 でも、知らされたのはお前の無事と同時に、お前の裏切りだった。信じられなかったよ。お前が俺たちを裏切るなんて。絶対に何かの間違いだ、何か大きな理由があるんだ、そう俺は考えた。お前のことは、ずっと昔から知ってるさ。理由もなく、俺たちを裏切るような奴じゃないことくらいわかってる。
 だから、俺はお前を信じていたよ。そして、今は信じてよかったと心から思う。やっぱりお前は、裏切りなんて理由もなくするような奴じゃなかった。お前が戻って来てくれて、本当に安心したよ。無事でよかった。
 ただ、何でも一人で抱え込むのはお前の悪いところだ。俺たちが怒るのも無理はないだろう。

 ――ほら、白哉。

 これからはもう少し、俺たちも頼ってくれよ。俺たちはお前のことが、大切で大切で仕方ないんだ。今お前がいなくなったら、悲しむ人はたくさんいるんだよ。お前は一人じゃない、みんなにちゃんと愛されてるから。










(俺にとって、お前はずーっと大切な子供)

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