※斬魄刀異聞篇後
おぬしは知らぬ。いったい儂らがどれだけおぬしを案じておったのか。まったく想像もつかぬのじゃろう。だが、それも今さらのことじゃ。
おぬしのそういう部分は、昔から何ひとつ変わっておらぬ。それが儂らにとっては嬉しくもあり、心配でもある。おぬしはときに、自らを省みずに動くからのう。
だからこそ、尸魂界でおぬしの行方が不明だということを聞いて、とても胸が騒いだ。また、何か一人で背負い込んでおるのではなかろうか、と。
儂は、おぬしがやられたとは一欠片も思わんかった。必ず無事だと信じておったぞ。その代わり、何か一人で動いているのではないかと疑ったのじゃ。伊達に何十年とおぬしのそばにいたわけではないぞ。
儂らが尸魂界を去ったとき、おぬしもこのような気持ちだったのじゃろうか。
――のう、白哉坊。
儂にとっておぬしは大切な、いわば可愛い弟のようなものなのじゃ。たとえ成長して、強く大きくなろうとも。
から、あまり心配をかけるでないぞ。
(昔から変わらぬ、儂の大切な可愛い坊)