「さくらまたッスね」

「最近おかしいですね」

鬼兵隊の皆も異変に気付き始めた


分かっている

鬼兵隊をやめる…  ことはまずできないだろう

3年前 ボロボロになった私を拾ってくれたのは鬼兵隊だったから

大切な場所




私は高杉についていくことにした



「ククッ………  名前なんてェんだ?」

「…………ない」


幼い頃から一人だったから  名前なんてなかった

ただ戦うことだけしてきた



「お前…………  さくら」

「え?」

「今日から 鬼兵隊のさくらだ」

「え………さくら??」

「てめェにぴったりだろ?」

「さくら…………」

なんども自分の名前をつぶやいた   さくら さくら さくら


ーーその時のことは今でも忘れていない



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