真っ暗な部屋に唯一光るのはパソコンの画面だけ。
強いて言うなら、反射する眼鏡のレンズも光っている。
キーボードを打つ音にドアをノックする音が被る。
短く返事をすると、ドアが開いた。
「名前さん?」
「え、茂人くん!どうしたの?」
「あ、いや、みんなと話さないのかなって思って…」
みんな、とは今日イナズマジャパンに挑んできたネオジャパンの面々のことなのだろう。
激励会、とでも言おうか。
いつもの食堂では軽いパーティーの様なものが開かれている。
(監督たちよく許可したなぁ…明日は雪かね)
ネオジャパンには帝国、おひさま園の友人が多いから、それが彼が来た理由。
「ちょっと、やる気がある内に終わらせたくてさ」
ぐぅ、と腕を伸ばして振り返った。
「でも、そうだね。みんなとお話ししようか」
丁度区切れいいし、
椅子から立ち上がろうとした時、バランスを崩した名前は後ろに倒れていく。
「名前さんっ」
駆け出した茂人が抱きしめる形で名前を受け止めた。
「し、げと…くん」
「怪我はない?」
「うん、」
名前が顔を上げるとそこには、
「あ、」
「っ!」
あまりの顔の近さに互いに頬を赤く染める。
「姉さーん厚石さー…ん?!」
「「あ」」
「邪魔してごめんねえええええ!」
「ちょ!きずき、」
「ねえっ茂人くん!…迷惑じゃなかったらさ、ちょっとだけでいいから、」