「監督ーっ!」
「あら、苗字さん。あいかわらず無駄に元気ね」
「監督の姿を見れたので元気になったんですー!」


朝練が始まるなりやって来た監督に絡み始める名前。
その姿は本当に嬉しそうだった。


「今日もお綺麗ですね監督!」
「ふふ、苗字さんも可愛いわよ」
「誉められた!でもでも、監督には敵いませんよ!」


ちなみに昨日も同じやりとりを見た。

この学校で唯一と言っていい異例とも言える存在。
それが名前。
あの何を考えているかも分からず、無茶な事を要求したり、その笑顔でねじ伏せたり…とにかく恐い印象だらけの監督に普通に接している名前は異例すぎる。

と、


「もう本当に好きです監督ーっ!」


急に叫んだかと思えば、名前は監督に抱きついた。
他の生徒なら絶対にやらない行動。
監督は名前を抱きしめ返して頭を撫でながら、


「うふふ…っ」


こちらにあの挑戦的な笑みを向けた。


「隼総ー」
「なんだ?」
「監督には誰も勝てない気がするー」
「…今さらだろ」


部員のほとんど、それ以外に関しても。
それはもちろん、シードの俺もそう。
名前に好意を向けている者は皆、いいエンディングにいきたいのならラスボスより手強い裏ボスを相手にしなくてはならない。







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