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思いつきの産物


::心配した坂田(ag)

目にゴミが入ったらしく、じわじわとした痛みに目を擦る。生理的に流れた涙はそのままに、不意に腕を取られて顔を上げれば、瞳孔を開いた銀さんがいて内心震えた。え、なに、こわ。見つめ合うこと数秒、ゆっくりといつもの気怠そうな瞳に戻るそれに首を傾げる。
「泣いてないよ」
「そーかよ」
素っ気ない返事だったけれど、腕を掴んでいた手は随分と優しく頭を撫でてきた。この男は平気でこういうことするんだもんなぁ。
 

2021.03.08 (Mon) 14:05
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