臆病と爛漫


推されて嫌いだと
凍らせて逃げた
それなのに
引かれてしまうと
好きだと微笑む
矛盾するのは天邪鬼のせい

求めるもののカタチを探して
今日も終わって
明日も明後日も終わる
旅に出かける気力もないのに
期待と努力を揃えずに
曖昧な感覚で進み出した

黒に落ちる穴も頭上に刺さる矢も
ぶつかる壁さえもない
なにもない、なにもない
それでも怖くて考えないでいる

何もかもを失う
それまで気づかぬフリ
目先の安楽を選んで
少し先の泥沼に飛び込むの

未来は見えやすい
故に絶望するのも容易いこと
それでもまだ
選ぶのは苦しみではなくて
一歩先の光満ちた薬

繰り返しを俯瞰して笑ってよ
手はのばさずに欺いて
マゾヒズムは騒がなくても
僕の怠慢に笑みがこぼれる


ほらこれで笑顔が出来上がる


ばっく | ねくすと
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