宙に身を投げる


僕らはいつも肩書きに縛られてる
学生社会人先生無職にーと
世間なんていう常識の枠の中
生き苦しいと感じれば負け組で
「自分らしく」なんていられない

凡人にすらなれない僕は
行き場もなくて邪魔者だ
好きなものを好きというだけで
変わり者なんて腑に落ちない
みんなが好きなものが正解なら
もういっそ死んでしまおうか

そんな単純明快な回路さえも
口にすれば檻の中
ここじゃ自由なんてない
限定された枠の中
幸せ諂って、それが自由


「幸せだ、本当に幸せなんだ」


これで大丈夫、僕は枠の中
偽りヘラヘラ今日は晴れ
こんなことらもういっそ
頭打って殴ってオカシクなって
枠の外で笑っていようか
苦しみもがいても幸福になって
最後にたとえひとりぼっちでも
僕が僕らしくいるために
偽善者なんて辞めてやるんだ

君たちにはできないよ
僕にはできるんだ、優越感
線路に飛び込むよりも
宙に身を投げるよりも
何よりも簡単なことなのに
ねえどうして

どうして

結局今日も枠の中、雨のち曇り
傘を忘れてずぶ濡れ模様
それでも幸せみたいな僕は凡人



ばっく | ねくすと
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