それこそ世界一(慶+吉沢) | ナノ




ぬるいBL話









「吉沢さん久しぶりですね」
「そ、そうですね…」
会いたかったですよと笑みを浮かべる後輩。
「俺は会いたくなかったです」
「またまた、吉沢さんは素直じゃないですね」
いいや、本音ですから。

俺はコイツが嫌いだ。
いや、正しくは凄く苦手というところか。
掴み所がないというか、どこまで本気なのか分からないというか。
よく一緒に居たから仲が良いと思われてたけど、実際は俺のいるところに何故か笹原がいるというだけだ。
「…最近店の方はどうですか?」
「それなりに上手くやってますよ。吉沢さんはどうなんですか?」
「まぁまぁ…ですよ」
「そうなんですか」
なんでこの後輩が苦手なんでしたっけ。
話は合うし気が利くし顔も良い。
欠点はなさそうなのに何故か苦手。
あぁ、そういえばコイツには
「よしざわさん」
「…なんですか」
「ぼーっとしてましたから」
「…ちょっと……顔近いですが。」
あぁすいませんと良いつつも顔は近いまま。クスクス笑う綺麗な顔をぶん殴りたくなった。大学の時、笹原はストライクゾーンが広すぎるという噂を聞いたことがあった。
まぁ小さい子どもから熟女までイケるんだろう位に考えてた。
そんなある日。
あれは、二人で飲んでた時だったか。
相当酔ってた俺は
「俺、笹原なら抱ける」と言った。
すると奴は薄く笑いながら
「僕、吉沢さんに抱かれるなんて嫌ですよ」「むしろ、僕が吉沢さん抱きますよ」
あの噂はこういう事だったのか、と分かった瞬間だった。

「またぼーっとしてますね」
「…だからいい加減離れろ」
「吉沢さんが敬語じゃないの久しぶりに聞きました。」
笹原を睨み付けながら言うとあの時のような薄い笑みを浮かべた。
「やっぱり敬語じゃない吉沢さんの方がいいです」
「気色悪いな…」
「冗談ですよ」
あぁ、本当に苦手だ。






それこそ世界一

苦手かもしれない





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