この状況、どうしたらいいんだ?

「多〜喜〜!!」
「やぁ梨帆ただいっ…!」
玄関のドアを開けると同時に軽い衝撃。
目線を少し下げると僕に抱き着いている梨帆の姿が。
「梨帆?」
「……」
そしてかれこれ15分はこのままだ。
「梨帆、ちょっと離れてくれないか?」
と言うと更に強く抱き着いてきた。
顔を埋めるようにして抱き着かれてるから表情は見えない。
どうしようか…。
いい加減部屋に入りたくて、もう一度口を開く。
「あのさ「Veuillez vous soucier un peu plus」
「は…?」
すると名前を呼んでも離れろと言ってもくっついたままだったのにぱっと離れた。
「多喜っ!ご飯出来てるよー」
とにこりと笑いながら奥に消えていった。

「あ、多喜やっと来たー!」
ご飯冷めちゃうよーと少し怒ったような口調で言う。
膨れている構わず近付くと え、なにどうしたのーと慌てだした。
そんな梨帆の様子に少し笑って、彼女の耳元に口を寄せる。
「梨帆、あのさ…―」
「!!!」
小さく耳元で言うと梨帆はピシリと固まった。
しばらくすると勢いよく僕と距離を取った。
「いきなり何言うのっ!!」
「なにってさっきの梨帆の言葉への返事?」
そう答えると梨帆は少し赤くなる。
「なんっ…!ばか!!ナルタキ!!」
「馬鹿じゃなくて天才だし、ナルタキじゃなくて多喜だ!」
「そういうとこがナルなんだよ〜!」
「なんだと!?」
結局ケンカになったけど、まぁいいか。

多喜に聞こえないようにすごく早口で言ったのにちゃんと聞こえちゃってたのかぁー…
ちょっと恥ずかしい気がするけど
でも、伝わったからいっか!

Lonely



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