再びのプロポーズ


あの日…



俺、本当に後悔したっスよ…

どうしてさくらちゃんの事、帰さなかったのかって。

帰っていれば、こんな惨劇は見ずに済んだのに。

近江屋で深手を負い、血溜まりの中で遠のく意識の中聞いたのは、


『殺さないで−--』

さくらちゃんの絶叫だったっス。



そして…


再び目覚めた俺の前には大きな瞳に涙を湛えたさくらちゃんがいた。

横たわる俺の胸に縋り付いて


『慎ちゃん…よかった』


って、子どもみたいにわんわん泣いて…。

さくらちゃんには悪いけど、その仕草が…また愛らしいと思ったっス…

そして、

この胸の中にある、たおやかに咲いた花を…俺は決して手放せないのだと、自覚してしまった…。

それが俺のわがままだとわかっていても…俺の中へと封じ込めて、共にありたいと願った。


………………
…………
……



『中岡様……』


呼ばれて、開かれた襖の向こうには…


『慎太さん…』


艶やかに粧い、花嫁衣装に身を包んださくらちゃんがいる。

綿帽子の中で伏せられた瞼を開き、俺を見つめるさくらちゃんの瞳に吸い込まれそうで。


『綺麗っスよ…奥方様』

綿帽子の中を覗きこむと、さくらちゃんはふわりといつもの微笑みを見せて

『ありがとう…慎太さん……ううん…旦那様』




さくらちゃん…



君が元の世界に置いてきた全ても

ふたりで創ってゆく未来も

全部、ひとつにして…

歩んで行くっス。


だから……


俺についてくるっス!


さくらちゃん、愛してるっス!



fin





Private妄想劇場 にゃあ様】より戴きました同盟発足お祝いSS、慎ちゃんの愛が小娘ちゃんに真っ直ぐでとっても素敵で蕩けました。
゜*。(*´Д`)。*°

素敵な夢で、【慎愛】の門出を祝っていただき、本当にありがとうございました。
☆.。.:*(嬉´Д`嬉).。.:*☆
これからもどうぞよろしくお願いいたします!!

委員長さくら


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