真っ暗闇の中で私は地面に染み出していく
背中から何かに引っ張られるままに身を任せ
私はゆっくりとほどかれていく

私は誰でもなく 何でもなくなり
煙のように立ち上り 霧散し
しかし塊であり あらゆるものと境目がなく

私はそこで夢を観ている
膝を抱えた少年が 羨ましげに他所の遊びを眺めるように
どこまでも自由で どこまでも孤独な
夢を観ている

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