チョコの日
「っくしょい!」
うう、と肩をすくめる。二月ってほんと寒い!
空はオレンジ色になって、少し薄暗い。もう家に帰らなきゃいけないんだけど、私はチョコレートを持って外でロルフを待つ。
どうやら今日は珍しく外出しているようで、明日にしようかなあ、とぼんやり思った。あー大きいキャンディ食べたいな。
「あれ、 ( ゜д゜ ) 」
よし、と家に向かおうとしたとき、なにやら大きな荷物を抱えたロルフが帰ってきた。
「あ、ロルフ!」
「どないしたんこんな時間に外でてー」
あー頬っぺた冷とぉなっとるやん、と荷物を置いて両手で私の頬を大きい手のひらで覆う。少し乾燥した、かための手だった。
「ん、バレンタインのチョコあげるっ!」
ずいっ、と持っていたチョコを渡す。ロルフは一瞬だけきょとんとしていたが、すぐに笑顔になった。
「わあ、ありがとうさん。って、 ( ゜д゜ ) はこれのために外で待っててくれたん?」
「そう!褒めよ讃えよ!」
「褒めるわ讃えるわ! ( ゜д゜ ) は偉い子!」
「っふっふっふそうかそうかそうだよねっくしゅ!」
「ねっくしゅ?」
(相変わらず進歩も発展もない関係)