電話している回で、リヴァイが別れを切り出さなければー!!な話です。




「あ、あの…リヴァイ。」
「…なんだ。」
やっぱり心臓はドキドキと音をたてている。少し前まではこんな事なかったのに。なんだかすごく遠い人になっちゃったみたいだ。
「わたっ…ごほん。私、ちゃんともう一度リヴァイと、話したくて。」
思いっきり噛んでしまった。すると、電話の奥でクスっと笑う声が聞こえた。え、え、
「り、リヴァイ笑った?」
「悪い。笑うつもりは…ふ。」
「ちょ、笑ってるし!」
電話越しなのに思わず口を膨らませてしまった。でもなんだか少しだけ前に戻れたような気がして、それにリヴァイの笑い声なんて滅多に聞けないからすごく嬉しくなってしまった。
ああ、やっぱり
「好きだ。」
「え?」
リヴァイが電話の奥で小さく呟いた。私も今同じ事を考えていたとか、それ以上にリヴァイが私のことを好きと言ってくれた事に驚いた。
「お前は、ずっと俺の隣に居てくれたのにな。」
リヴァイの声は心なしか小さく震えている。スマホを握る手に力が入る。
「なまえが側にいるのが、当たり前だと思ってたのかもな。」
「リヴァイ…。」
「今日、エレンの奴に告白されてただろう?ホントに馬鹿だった。そのとき初めてお前が離れて行く事が怖くなった。」
あのとき、リヴァイ見てたんだ。心臓がズキンと痛んだ。違う、エレンじゃない。私はまだリヴァイが好きだ。
「やっぱり、俺じゃダメ「リヴァイ。」…なんだ?」
リヴァイの言葉を遮るとリヴァイが深呼吸をした気配がした。リヴァイはちゃんと言ってくれた。私も、勇気を出さないと。
「エレンの事は断ったの。」
「なまえ…。」
「その、あたし。リヴァイのしたことは許せない。けど、リヴァイが好きだから。だから、」
声が震えて次の言葉が出ない。ああ、どうしよう。泣きそうだ。なにか、言わないと。なにか
「なまえ、俺とやり直してくれるか?」
リヴァイの声がやけに大きく頭の中で響いた。堪えようとしていた涙が重力に逆らい落ちる。
「もちろん。」





次の日ハンジに伝えると、良かったね。といつものウルサいくらいの笑顔で笑った。
「エレンには落ち着いたらちゃんと話すんだよ。」
「わかった。」
ハンジはリヴァイにもう二度となまえを泣かすなと念を押していた。ホントに昔に戻れたみたいだ。

それからリヴァイはハンジとの約束通り私を泣かせることはしなかった。うれし泣きをしたことは何度もあったけど。それに記念日は毎回祝ってくれるようになった。動物園や遊園地。私の行きたいところに連れて行ってくれるようになった。
カタログで見たような可愛い小物も買ってくれて。ホントに、ホントに戻れて良かった。そう思えた。


「綺麗だななまえ。」
「リヴァイ…?」
リヴァイはぴっちりとしたスーツに身を包んでいて、やっぱり似合うなあとか見とれてたら頭をコツンと小突かれた。
「いてっ。」
「馬鹿が。」
もうっと、口を膨らませると指で頬を押される。ブプー、と空気の抜ける間抜けな音がした。
「もうっ、リヴァ「似合ってる。」…え?」
驚いてリヴァイを見つめると、リヴァイの顔は真っ赤になっていた。これはまるであの日リヴァイが告白した時と同じ。
「ずっと俺だけについてこい。」
「リヴァイ…。」
リヴァイは笑っていた。いつもとは違う。私リヴァイのこんな顔初めて見た。すごく穏やかで。
「ずっと、ついて行くよ。」
二人の左手にはきらきらとシルバーリングが輝いていた。




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小汐桜様

リヴァイ長編番外編ということで、こんなモノでよろしいでしょうか(((;´д`))))
リヴァイの長編で泣いていただけるなんて…。
私も感謝感激で大泣きです。笑
リヴァイと主人公は正直くっつけたかったのが本音でして(小声)
でも迷った末の決断でした。
今回リクエストして下さったことで考えていたhappy endも書くことが出来てすごく嬉しいです。
ごめんね、だーりんは終わってしまいましたがこれからも思考をよろしくお願いします(^-^)


小柳

0713

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