*企画 ガルムの戦慄 様提出

*モブ臨
*援交臨也
*エロ

***


深夜、煙草の煙なのか分からないが薄汚れてはいるもののそれでもはっきりと分かる悪趣味かつ卑猥なまでに染まったショッキングピンクの壁紙。
その壁紙に壁一面を飾られ卑猥に彩られた古いラブホテルの一室。
その部屋の中心に置かれた大きなベッドは安物なのかギシギシとスプリングが軋み、そこから獣が上げる呻き声のようなものが聞こえる。
はっ、はっ と荒く乱れた獣のような息が俺の耳元に吐かれる。
身体が重く動かすことが出来ない、誰かが俺をベッドへと抑えつけていた。

「あ…は、ああっ!」

室内に零れる獣のような荒い息の中に甲高い、女のような喘ぎ声が混じっていた。
それは紛れもなく俺の喉から発せられる俺の声そのものだった。
なんでこんな誰がここで寝たのか分からない汚いベッドでこんな事になってるんだっけ?俺は。
俺の下肢に身体を密着させてくる、この男は誰だ?

「や、あ、あっ…!」
「ダメじゃないか、臨也くん。
僕、以外の事を考え、ちゃっ」
「ひあ、や、ああっ!」

ずるずると、こんな風に使うはずのない器官を何かが挿入を繰り返している。
その何かなんてのは考えなくてもすぐ分かった。
男である俺にもついているこの男の一部分だった。

ぐっと腰を押し付けられ中に入っていたモノが俺の身体の奥を抉った。
その瞬間背を仰け反らせて男の肩に乗せられていた脚は空を蹴った。
男の分厚い指が、粘ついた舌が、俺の首筋を辿り胸元、更にはその下の臍まで舐めるように身体を這いまわった。

ああ、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!
ゾワゾワとした感覚が背筋を走る。
こんなにも不快なものが快感なハズがない。
これが快感だというのなら俺はこの行為が嫌いになりそうだ。
快感であって、欲しくない。
そう祈る俺の心とは裏腹に身体はこの男による愛撫に反応を示している。
何よりそれが一番嫌だった。

「あ、あっ、は、あうっ…!」
「可愛いなあ、臨也くん…ほら、ここ、僕のを咥え込んで、いやらしく蠢いてる…分かるかい?」
「や、だぁ、あっ…ひぅッ…」
「ふふ、本当にいやらしくて可愛い子だねっ…臨也くんは…!」

ぐちゅ、ぐちゅと引っ切り無しに下肢から出される卑猥な水音は聴覚を刺激して間接的な快楽を無理やり引き起こされる。
耳元で囁かれる卑猥な言葉に俺は喘ぎながら男を咥え込んだ入り口を締め付けて誘うように腰をくねらせていた。
男は更に腰を進め、ガツガツと俺の身体を攻め立てる。

「っ、僕の臨也くん…ほんとに、可愛いよっ」
「あぅっ、んんっ、も、やだ、あんっ」

ああ、本当に気持ち悪い!
こんな風に声を上げて感じている俺も、俺の身体を好き勝手弄ぶこの男も、この微温い快感も全て、全てが気持ち悪い。
もっと欲しいと、強請るように声を上げる俺に気を良くするこの男を刺してやりたいほどに気持ち悪い。
だけど一番気持ち悪いのは、やっぱりこうして乱れる俺自身。


気付けばこんな微温い快感じゃ満足出来ないと自ら腰を動かしていた。
もっともっと気を失うような強い快楽が欲しい。
このぐずぐずとした弱い快楽は俺が本当に求めているものじゃない。
溺れるような快感をこの男は与えてくれない。

「あ、ああっ、もっと、もっと頂戴っ !」
「いざ、やくんが望むなら、いくらでも、あげるよっ」

余裕が無いのか顔を歪めて突きあげてくる男に笑いが零れた。
貴方は俺が欲しいものをくれないのに、頑張っても仕方ないよ。


ああ、こんな快感じゃ、これじゃあ


憧れの腹上死には程遠い



じゃないか!



ああ、こんな事なら、あの人のところに行けばよかった。



***
ギリギリの提出な上に短くて申し訳ないです!
モブ臨って結構難しいですね…勉強になりました!


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