企画:えーぶい!様提出。 *四木臨 *媚薬 *強制自慰 *** 折原が今日の取引に指定されたのは新宿にある高級ホテルだった。 といっても商談用の部屋は取られておらず実際は人目を避けるためというよりも紛れるためだったのかビジネスマンやいかにもという男たちも使用しているロビーで行われたのだが。 これでは他の人間に筒抜けになるのでは、と折原は心配もしたが「人を隠すなら人の中」とはよく言ったもので、自分たちの仕事が手一杯で他の人間は此方に見向きもしていない。 そうこうしているうちに難なく取引は終わったのだった。 「それではこの件はこれで。」 にこりと笑って席を外そうとすれば相手が「ありがとうございました」と言って手を差し出してくる。 折原はいつもの作った笑顔を浮かべて差し出し返す。 たったそれだけの行動だった。 だがその行動によって相手の目の色が不意に変化した。 それを見た折原は瞬時に相手の思惑を読み取った。 (ああ、不味い。) この男、折原を商談相手としてじゃなく、好色な意味でも見ていたようである。 (その上でこの場所を選んだのか。) ホテルのロビーというこの場所。 きっと部屋は既に確保されているのであろう。 この状況をどうやって切り抜けるか、男を切りつけても良いが人の目があり、情報屋として動く自分が問題を起こしてしまえば後々面倒な事になってしまう。 どうしうたものか、そう折原が思った時に折原は背後で人の気配を感じた。 「折原さん、」 「っ、四木、さん…!ど、して…!」 折原は相手の部下だと思い身構えたが背後にいたのは粟楠会の四木という男だった。 声を掛けられたことに驚いたが何よりもこの場所にいる事に驚いた。 それもこんなにタイミングよく声を掛けてくるなど、仕組まれていたかと考えたが取引をしていた男も驚愕していることから仕組まれていたという可能性は限りなく低い。 「仕事ですよ。…折原さんもでしょう?」 「ええ、もう終わりました、けど…。」 四木がチラリと男へ視線をやれば今まで手を握っていた男は慌てて手を離し情報の入った茶封筒と己の鞄を持つと「し、失礼するっ!」と足早に去って行った。 その後ろ姿を目で追う折原はあの男は今後使い物にならないかもしれない、下手をすれば近いうちに存在を消されるかもしれないと思っていた。 「…折原さん、この後のご予定は?」 「え、いえ…特には…。」 「そうですか、でしたら部屋を取っているので…如何です?」 「え、あの…。」 「呑めない、と言う訳ではないでしょう?」 にこり、そう笑った四木の眼には不穏な色が浮かんでた。 その眼を見て予め今日この場所に折原が仕事で来る事を四木は知っていてそして絶妙なタイミングで声を掛けて来たのだと、折原は理解した。 四木が予め取っておいたという最上階のフロアにある部屋で酒を飲みながら世間話のように薄暗い話をし始めてから暫く経った頃、折原の身体に異変が訪れた。 その異変は折原の身体全身と言うよりも下半身を中心にずくずくと疼めかせるものだった。 「っ、あ…四木さ…いったい何、を飲ませたんですか…っ、」 「心配いりませんよ、酒に少し岸谷先生に頂いた薬を混ぜただけですから。」 「く、すり…?」 「快楽が倍増する薬、らしいですよ。」 「――っ!!!」 四木の目が冷酷な色を灯しているのを折原は確かに見た。 こういう仕打ちを受けるような失態を自分は何か犯してしまったのだろうか。 脳内に渦巻く混乱と快楽に折原は溺れていった。 「あ、は…っ、し、きさ…!触っ、て、四木さっ、」 「さっきから言ってるだろう。自分でシて見せて俺をその気にさせろってな。」 「やぁ、だ、って…っあ、は…」 折原が薬を混ぜた酒を飲まされてから四木に触れたのは衣服を脱がす時のみだった。 その時も『その気にさせる事が出来たら褒美をやる』と言って折原の身体から離れ、今は折原が沈むベッドから離れた椅子からただ見つめるだけである。 そして折原はベッドの上で身悶えていた。 シーツと肌が擦れるだけでも快感に変わるのか甘い声をあげるばかりであった。 「だって?なんだ?」 「恥ずかし、あ、っ、」 ふるふると下肢を震わせながら四木を見つめ返す折原は既に限界に近かった。 それでも「その気にさせろ」という四木の言葉に逆らいベッドの上でただただ身悶えるだけである。 そんな強情な折原に四木は小さく溜め息を吐いた。 まるで興味を失ったとでもいうように、溜め息を吐いたのだった。 その四木の姿に折原は身体を跳ねさせた。 それは快感からではなく恐怖からの反射的行動だった。 (このまま、じゃ四木さんは帰っちゃう、どうしようっ…) このまま四木が帰って放置されてしまえば折原にはそれこそ本当の地獄がやって来る。 目の前でシて見せ、その気にさせればこの責め苦からは逃れれる。 だが羞恥心が勝ってしまい、その一歩を踏み出せずにいる折原だったがやはり快楽には勝てない。 ついに折原はシーツの上で身体に刺激を与えないようにゆっくりと両足を開いていった。 「っ、あ、やだぁ…み、ないで四木さ…っ」 「……いいのか?そのままだぞ。」 「っ、いや、あ、やだ…んんっ、は…」 既に前だけでは達せない身体になっていて、そう仕込んだ張本人の四木が目の前でシて見せ、その気にさせろと言外に言ってくる。 そんな拷問めいた行為に折原の理性はついに消え失せ、折原は震える指先を自身ではなく後孔へと這わせた。 「あ、っ、あ…んん…っ」 「…普段からそこを使ってるのか?」 「ちが、あ、っあ、んっ!」 どこか慣れた手つきで つぷ、と指が納められた後孔に四木は折原に普段から使っているのかと楽しげに尋ねた。 その質問に羞恥心が煽られ顔を赤らめながら否定しようと口を開くも言葉にならず、折原はそのまま喘ぐばかりである。 「随分淫乱な身体に育ったものだな、臨也。」 「ひぅっ、やぁ、四木さ、見ないでえ、っ…!」 「俺に見るなと?見せずにその気にさせれるのか、臨也。」 「あ、あっ、四木さ、ん、し、木さんっ、ふぁ、あ、ここ、きもひ…いの、四木さ、四木、さ、」 もう既に媚薬による快楽に溶け切った折原の眼は焦点が合ってすらいない。 一度後孔から指を抜いた折原は自身から溢れる先走りを指で掬い再び後孔へと指を宛がえば今度は一気に3本挿入した。 後孔から響く ぐちゅぐちゅとした淫猥な水音が大きくなるにつれ折原は理性を捨て己の快楽を貪っていく。 そんな姿に四木は笑っていた。 折原の身体に快楽を教えたのは確かに四木である。 だがそんな四木も折原がここまで欲に忠実になるとは思っていなかった。 一心不乱に己の後孔を責め、喘ぐ折原の姿に四木は笑っていたのだ。 後孔を責めながらも四木の名を呼び続ける幼子が四木は愛しく思えた。 「も、だめっ、あ、あぁっ、や、ああああ…っ!!」 ぐちゅ、と指を押し込めていた折原が一際甲高い嬌声を上げながら背を仰け反らせて自身から白濁した体液を腹の上へと放った。 達して身体から力が抜けた折原はそのままベッドへと身体を沈ませる。 その折原の一連の動作を見ていた四木は笑みを浮かべたままゆっくりと立ち上がるとギシリと音を立ててベッドに沈む折原の横へと膝立ちになった。 「俺に見られながらイくのは、善かったか、臨也。」 「あっ…四木、さん…」 少し身体を屈ませ達した折原の耳元で愉しげに囁いた四木はご褒美だとでも言うようにそのまま恍惚とした表情を浮かべる折原の身体へと指を這わせていったのだった。 愛しい子供 *** 遅くなりました…!エロは久々だったので難産でしたが楽しかったです…! お題に添えているのか分かりませんが…本当にありがとうございました! |