後書き


「夏は短し恋せよ乙女」これにて完結いたしました。お読みいただきありがとうございました。

このお話は本当は参加させていただいた黒尾×夏アンソロに寄稿しようとして書いていたものなのですが、どうしてもページ数やら何やらの関係で断念することになり、しかしそのまま没にするのは勿体無いと思えるぐらいに量は書けていたのでサイト用の連載として手直しや加筆修正を加え載せさせていただきました。

ずっと前から三十代の黒尾さんってめっちゃ色気あってかっこいいよなって定期的に求め嘆いていたんですけど、ついについに自ら書くことができました。しかし蓋を開けてみればこんな……もだもだした色気の描写も特にない黒尾さん三十代が出来上がってしまった。番外編を書くかはわからないけどそのあたりやっぱ書いておきたいってなったら気分次第で載るかもです。

今回のタイトルなんですが、「夏は短し恋せよ乙女」という完全にヒロイン寄りのものになってます。でもヒロインの視点は一切なく、全て黒尾さん視点で進んでいきます。でもあえてこの黒尾視点だからこそヒロイン寄りの、彼女側の心境というか、意気込み的なタイトルにしたかった。なので各話のタイトルにしているセリフも全てヒロインのセリフから取っています。

書いてて楽しかったのは研磨。私はこういう時のやっぱり敵に回したくはなーいって感じの研磨が大好き。難しかったところは全部です。

あんまり後書きで内容の補足みたいなことを話したくはないんですけど、今回本当に黒尾さんの気持ちが急展開でガラッと特別何かをきっかけにってわけでもなく変わっちゃうんですけど、結構恋愛って(恋愛じゃなくても人の好き嫌いとかって)ガラッと変わっちゃうことって、あると思うんですよね。特にやっぱり恋愛なんかあると思う。

それまで自分の気持ちにストップをかける言い訳をずらずら並べてたのに、いざ好きになるとそれらが全然気にならなくなっちゃうことってありません?これはいつかの更新履歴でも言いましたが、ハイキュー読んで黒尾くんかっこいいなって思っても今ハマったらかけられるお金もないし、忙しいから時間もないし、まだこの先もキャラ出てくるし、ハマりたくないよーとか話してても気がついたらハマって推してて、その瞬間お金〜とか時間〜とかずるずるしてた言い訳気にならなくなっちゃってたりするじゃないですか。例えが微妙〜〜〜でわかりにくくて本当にすみませんが。

そんな感じで(?)ラストは急展開にしてしまったのですが、あまりの速さにみなさんを置いてけぼりにしていないかと、今でも少し不安だったりします。大丈夫でしたかね(笑)

黒尾さんの、いくつになってもコートの中外関係なくバレーに一途なところが本当に大好きです。そしていつだって、他人がスポーツに関わることについてずっと考えて実行してる、その姿が大好きです。だからこそこんな形でその年まで気づいたらきちゃってる黒尾さんも、パターンとしてはアリなのかな?と思ってこれを書きました。

久しぶりの短期集中更新の連載でしたが、みなさんにも楽しんでいただけていたら嬉しいです。もしよかったら一言感想や拍手いただけるととても励みになります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2023.09.10 栄田


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