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まず敵を倒す前に敵を知る事だ。

前回の人生の教訓である言葉を思い出して、私は敵である巨人について調べる事にした。

そのためには巨人の事を知っているだろう人に聞く事にした。

『じゃぁ、行ってくる。』

私がそう言えば、何も聞かずに母は「いってらっしゃい」と言葉を返した。

ミカサは今は薪拾いに行ったからいなく、珍しく一人で出かけた私は駐屯兵団の人間に聞きに行くと決めたのであった。

ハンネスさんに聞くのはマズイ。

彼は両親と繋がっている・・・とりわけ、母は巨人に対して神経質である事を十分に理解している私はハンネスが居る範囲から遠い所の兵士に聞きに行った。

幸いにほとんどの兵士は昼間から酒を飲んでいる「アホ」しかいないので、酔っているスキに聞けば何でも答えてくれるだろう。

私は目的地にたどり着き、飲んだくれのアホに口を開いた。

『ねぇ、お兄さんたち・・・・・・・・』




それから数時間後、私は何時もの散歩の休憩所にいた。

近くの石ころを拾って、集めた情報を書き出して行った。

巨人には3m級と15m級の者がいて、そしてさらに「奇行種」という者がいるらしい。

戦う方法は立体起動装置と言われる武器である。それがないと人類は巨人には勝てないのだと聞いた。

そして巨人には人間とは違う急所があると聞いた。

それは心臓でも頭でもなく首の裏である。

そこを強く損傷すると巨人は絶命すると聞いたのであった。

そんな感じで集めた情報を地面に書いていくと、手元が暗くなった。

それが人の影だと気づくには少しだけ時間がかかって、それほど没頭しているのだと分かった。

私が顔を上げればそこにはミカサの姿があった。

(やっべ!!)と心の中で思った私はすぐにそれを手で消した。

その間にズンズンと近づいてくるミカサはなにやら不満気なご様子であった。

私はワザとらしい笑みを浮かべて聞いてみた。

『ど、どうしたの。ミカサ?ご飯?』

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

返事はない、どうやら相当怒っているらしい。

きっと私がミカサを置いてきた事に腹を立てているんだろう。

だってミカサは母さんより母さんみないに口うるさいんだもの。

そう思っているとミカサが口を開いた。

「どうして・・・言ってくれない」

ほら、やっぱりと思った私は用意していた返事を返した。

『ごめん、今度出かける時はちゃんとミカサにも「違う、どうして巨人の事を言ってくれないと…俺は言ったんだ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な、なぜバレた。

「アルミンに吐かせた」

私の考えなど察知できたのか、ミカサは聞いてもいない質問に答えたのだった。

アルミン・・・何時の間に。

アイツはヘタレ野郎だからな・・・きっとミカサの威圧感に負けたんだろう。

そう思っているとズイッと目の前にミカサの顔が近づいた。

『うわッ!!』

ドスン。

驚いて反射的に後ろにのけぞれば、体のバランスを崩してそのまま後ろに倒れた。

ミカサは私を立ちながら見下ろしている。

なんでこんな状況に・・・と謎ばかりだ。

「・・・・・・俺もエレンの力になりたい。」

そうポツリと声が上から振って来た。

ミカサと視線がかち合った。

彼は私の腕を取って、その場に立たせて体についた土埃を叩きながら落としてくれる。

そして、今度は同じ目線で視線が合った。

「お前を守りたいんだ・・・エレン。」

そう言ったミカサの目をまっすぐに見つめて言った。

『私は何時か・・・否、5年後に訓練兵に志願する。』

それが同意味なのかミカサは知っているだろう。

訓練兵に志願すると言う事は私が巨人と戦う気なのだとミカサに知らしめるためだ。

それでもミカサの強い意志を持った瞳は揺るぐことなく、私を見つめていた。






「お前を守る・・・それに変わりはない。」


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