力尽きた。







一晩をもう一度。

想いでたちよありがとう・・・・。




One night, yeah, one more time〜♪

今日もお気にいりの曲を聞く、15年前の曲だと言うのにまったく色あせずに僕の心に残っていると言う事はきっとこれを名曲と言うのだろう。

子供の頃、ラジオで聞いたこの曲が好きになった。

英語の歌詞が分かりたくて、一生懸命勉強した。

辞書をひっくり返して、訳をやってみたけど全然違うものになったのは今でもいい思い出だ。

電車に乗りながらもついその事を思い出して口元が緩んでしまうのを何とか誤魔化そうとした。

「間もなく、新東京。新東京」

電車から聞こえた聞きたくもないアナウンスに一気に僕の機嫌は急降下した。

せっかく好きな曲を聞いて気を紛らわそうとしたのに、これじゃ台無しだ。

そこらへんは気をもんではくれないのか?

とか無理な事を考えながらも、電車は新東京についた。

『・・・・・・・・・・・・・。』

新東京で終電なので、次々と人々が下りていく。

カチ

ウォークマンの電源を切って、僕は電車を出た。





さすが東京、人ばかりである。

電車を出て、ホームを出て、駅を出て思った。

目の前には人人人の姿と田舎では見る事のない近代的な物ばかりである。

やはり自分には田舎みたいな静かな所があっている、こんなゴチャゴチャした所はどうも好かない。

・・・・・・否、東京が好かないんじゃなくてここに住んでいる人間が嫌いからもしれない。

そう思った瞬間、また嫌な事を思い出した。

自分が今、その嫌な奴に呼び出された事を。

そもそも自分は来る気はなかったのだ。

だけど親戚の叔父さん(自分は父さん)と呼んでいるが、僕を無理やり出したのである。

だから僕はアイツが提示した日時よりも大幅に遅れての登場なのである。

東京駅の当たりをチラチラみるが、迎えの人は来ていないようだ。

アイツの手紙に入っていた一枚の写真の顔を思い出しながら見渡すが、その顔は見つからない。

アイツの部下が迎えに来るらしいのだが、姿を見えない。

自分の時計を見る、約束の時間でも来ない。

普通ならここで帰りたいのだが、そもそも自分が大幅に遅れているので建前そんなことは出来ない。

きっと何か用事が出来たんだなと思ってボーっと東京駅の前で待っていた。

ピンポンパンポン

『ん?』

近くの拡張期から音が聞こえて顔を顔を上げる、迷子のお知らせかな?

そう思って前を見れば、人々が足を止めていた事に驚いた。

表情はなにか強張っているように見えるのは僕だけだろうか・・・。

そう思っている間に、拡張期から独特な女の人の声が。

「ただ今から、非常事態宣言を発令いたします。皆様、お近くのシェルターに直ちに非難してください。」

そう言った瞬間、人々は一斉に動き出した。

なんだ?なんだ?と思っているうちに駅前に人の姿は誰一人もいなくなった。

ポカーンとしていた田舎丸出しの僕は自分が全くどこに居れば分からなかった。

そんな時だった。

ドォーーーーーーーンと轟音と共に、突風が吹き荒れて思わず目をつぶった。

『・・・・・・・・・・・・。』

今まで身に覚えのない事に驚きながらも僕は音のした方向、自分の後ろを見た。

『なんじゃありゃ』

僕の発言は間違ってないと思う。

誰しも見たこともない、超巨大生命物体が目の前に現れたら誰しもさっきのセリフを言うに違いない。

そう思っていると自分の真上で何か横切った。

どう見てもミサイルだったとか思いたくもない。

そのミサイルはあのへんなのに当たり、そして駅も壊した。

あぁ、僕の帰宅経路が・・・・。

そう思っている間に、ミサイルを撃った軍のヘリらしきものがへんなのに破壊され墜落した。

『ゲッ!!』

それは真っ直ぐ自分の方向へと落ちてくるではないか。

なんて面倒、なんて不幸。

そう思って、ヒョイッとその場から逃げる。

まんまと自分のいた所にヘリが落ちたのを見て、ちょっとゾッとした。

キキィイイイイイイ!!

今度は聞き覚えのある音が聞こえてそちらを見れば、青いスポーツカーが現れた。

運転手席のドアが開き、女が現れたあの写真の女だ。

女は僕と目があってニッと笑った。

「ごめん。お待たせ!碇シンジくん。」

なんか嫌な予感がするのは僕だけだろうかと心の中で思った。




『葛城ミサトさん・・・ですよね?』

そう聞けば、彼女は驚いた顔をした。

なんで知っているの?そんな顔だ。

僕はバックに入ってた写真を取り出して見せる。

『写真にバッチリ、名前が書いてありますよ。』

そう言えば彼女は照れ臭そうな笑みを見せて笑った。

「そうだった。ねぇ、シンジくん。私の名前はミサトで「葛城さん。ヘリが早々に逃げてるんですけど…何かあるんですか?」

彼女には悪いが話を中断させてもらう。

だって今まであんなに全走力をかけての総攻撃って感じだったのに、一気に撤退する姿を見てすごい嫌な予感がしているのだ。

僕が見ていた窓に彼女、葛城さんは喰い気味にへばりつく。

自然と彼女は僕の上へと乗っかるような形なので、やめてもらいた。

そう思っていると葛城さんは俺の頭を押さえた。

「伏せて!!」

そう言った数秒後、ピカッと何か光ったと思ったら車が回った。

それを応用に、轟音が響く。













嫌な予感が見事的中したと思った。


<あとがき>
エヴァは好きだけど、二度とエヴァでは話を作らないぞ。
なんか原作沿いになりすぎてつまらない。
途中であきるパターンだ。
エヴァのmadを見て衝動的に作った作品。





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