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・ 窓際に肘をつき 月影に身をまかせ 癒されぬ傷もあると 私は知った 年上の貴女には 片手間の恋なれど 癒されぬ傷もあると 私は知った 現世(うつせみ)に生きるゆえに 悲しみは波の宿命(さだめ) 満ちる月 欠ける月に 心なごませれば 慰めの言葉になる ■ ■ この思い 幾百に砕ければいいのにね せめて ひとかけらぐらい 貴女に分けたい 陽ざかりの夏の日に 散る花があることに 貴女がたじろがぬよう ひそかに分けたい 季節(おりふし)に感じるまま 悲しみを友と迎え 昇る月 沈む月に 心響きあえば ひとり寝の夜を過ごす ■ 一瞬(たまゆら)の時を生きて 刹那の恋を夢みる 照る月に 曇る月に 心許しあえば ひとり寝の夜を明かす ――――――――――
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