Story21


ある男の回顧

あの人がいなくなった。壊したのは僕だ。死にたがりの僕に、彼女が言った。
その言葉は、これまでの僕を否定した。彼女は望み通り、僕を殺した。だから今の俺は彼女だ。
彼女がいることで、俺は存在している。存在する為に、彼女の傍にいる。
彼女が自分に向ける愛情を確かめたいから、彼女の傍にいる。
あなたが愛してくれるなら、俺はもう何もいらない。



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