Story18
ある人物の錯綜より
その男は、ある意味では純粋だ。己の中に描く幸福が、本当の幸福と信じて止まない。
それが身勝手な理想であり、それを他人に押し付けているだけということに、気付かない。
己の理想だけを並べ立て、そうあるように押さえ付ける。
その男は前を見ない。いつまでも辿ってきた道を眺め、後ろ向きで道を歩く。
進んでいるのか戻っているのかも分からないまま、男は只々足だけを動かしている。
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