Story12


ある男の思想より

この世界は、基盤の遊戯だ。それは男の持論であった。

男の駒は、たくさんある。基盤に乗らない駒もまた、男の為に、基盤の下で走り回る。

男の為なら、折れることも壊れることも厭わない。男の目的は、駒の目的だった。

只、男が求める者の為に、行く手を阻む障害を、基盤の上から突き落とす。

けれども、弱い駒ならば。例え男の手駒でも、落ちた途端に踏み潰されるだろう。



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