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【Ideas for a man―ある男の思想―】
This world is a platform game. It was a man's opinion.
The man piece a lot. Pieces not to base too for a man under the base running around.
Willing to arduous for a man, also failed. The purpose of man was a piece for.
Obstacles ahead for free, ask the man to push me down from the top of the base.
However, if the weak pawns.
Would be crushed as soon as ACE even if a man even fell.
                              ―――――

 如月ファヴリエも、早くも半月が経とうとしていた。
 トスカーナ山にもルクレール鉱山にも、白い笠が被っていたが、炭鉱夫達はそれでも雪山に登る。
 そこで鉱石を掘り出したり、坑道を整備したりするのが仕事であった。ギルクォードは、
 そんな男達の働きによって、支えられているといっても過言ではない。

 ある時。リアトリスがアーリットの手伝いとして、店の前で掃き掃除をしていると、前方から凄まじい勢いで、大男達が走ってくるのが見えた。
 みんな血の気の失せた顔で、何かに怯えているようだった。その只事ではない雰囲気に気圧されながらも、

「おっちゃん、おっちゃん。どしたんだよ」

 声を掛けると、我に返ったらしい炭鉱夫達は互いに顔を見合わせ、安堵の表情を浮かべて、崩れるようにその場に蹲った。
 立ち上がった熊のような体躯の男達が、皆揃って震えている。
 このままじゃ、話もロクに聞けないと思ったリアトリスは、彼らを店内に入れた。
 そして、

「おばちゃん、おばちゃん水くれ。水」

 と、人数分の水を用意してもらう。自身はカウンター席の丸椅子に腰を下ろし、そこで胡座を掻いた。
 水を飲んだ男達は、少し落ち着いたようだ。

「で、どしたのさ」

 改めて問いかけると、炭鉱夫の一人が震える唇を開いた。

「る、ルクレール鉱山に魔物が出たんだ」
「魔物が?」

 男の言葉を皮切りに、次々と声が上がる。

「熊みてぇにでかい奴だった」
「大きな声で吠える、野獣みたいな奴だ」
「古い坑道から出てきたんだ」
「もう使っていない所だけど、怖くて怖くて」

 大の大人が揃いも揃って、子犬のように震えている。
 一緒に話を聞いていたグラニットが、樽のような腰に手を当てながら、「そう」と頷いた。

「でも皆、怪我もなくて良かったね」
「ああ。でも、これじゃあ仕事が出来ねえよ」

 炭鉱夫達からも、大きな溜息が出る。作業は進めなければいけない。
 しかし、魔物がいては動けない。どれだけ屈強に見えても、彼らは只の人間であった。
 魔物に対する認識は、恐ろしいものと統一されており、戦う術も知恵も知らない者達だ。

 リアトリスが「なあ」と呼びかけ、全員の注目を集める。

「そいつ、おいらが何とかしようか」
「いいのか、リア坊」

 期待するような顔をする炭鉱夫達に、リアトリスは「うん」と頷いた。
 安心させるように、唇をニッと釣り上げて笑う。

「人間の領地を守り、人命を守る為に、魔物を退治する。それが魔物ハンターの仕事だかんな」
「ありがとう、リア坊。俺は今、こんだけしか払えねえけど」

 と、炭鉱夫の一人がコインを取り出せば、他の炭鉱夫達も慌てたようにコインを取り出し、
 リアトリスに渡していく。その群がる様に驚いて、リアトリスは両手で彼らを押し戻した。

「依頼達成もしてねえのに、貰えねえって。前金とか要らねえよ」

 そう言って椅子から飛び降り、リアトリスは腕を組んだ。

「おっちゃん達は、とにかくおいらが良いって言うまで、鉱山には来るなよ」



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