〜夢現奇譚〜
この世には【夢世界】と呼ばれる
二つの世界がある。
一つは【夢幻世界】
人間が作り出した『伝説』、『神話』の中に生まれた
幻の生物、怪獣などの存在が
『現代』の波によって人々の意識から忘れ去られたために居場所を失い、
新たな場所として人間の【夢】の世界に開拓された世界。
一つは【夢想世界】
人間が次々に生み出す『小説』や『漫画』の中、
もしくは人間の作り出した『空想』や『妄想』の中に開拓され、拡大していく世界。
・・・人間が眠ってみる『夢』は、このどちらか一方と繋がっている。
ふたつはどちらも独立していて、交わることは決してない。
けれど、時に【歪み】と呼ばれる不安定な波が、
ふたつの【夢】もしくは【現実】とリンクさせ、
多大な悪影響が起こしてしまう。
その【歪み】を防ぎ、治安を維持するために組織されたのが
<守り人>
-モリビト-
時に個人を指し、【現実世界】でいう警察・裁判官・政治家のようなもの。
時に【夢世界】の住民を罰し、
時に【夢幻生物】を保護し、
時に人間の世界に干渉し、
時に人間が新たに生み出した【夢想世界】を調査することなどがその使命。
十三の課が存在し、
所属する者たちの全てが裏稼業持ち。
否
ただ一人の少女を除いて―――。
これから始まるのは、
【現実世界】
【夢幻世界】
【夢想世界】
を舞台に、
現代の【現実世界】に生きる
黒水晶のような瞳を持った
普通の天然不幸女子高生
「だから飛ばす時は前もって予告とか連絡とか意見聞くとかしろー!」
と、
【現実世界】と【夢世界】を行き来する現代の陰陽師にして、
<守り人>十三課一の問題課
【猫課】鬼長官
外見は11歳の唯我独尊美少年、
安部セツナ
-アベセツナ-
「てめぇに拒否権はない、とっととこの書類にサインしろ」
そして、
変幻自在で、どの【世界】にも駆けられる
夢主の【夢世界】での式神で
夢主激愛な世にも珍しい
白麒麟の碧空
-ヘキクウ-
「僕はね、あの子が居ればいーよ。あの子だけなんだー」
黒麒麟の星河
-セイカ-
「なぜ妾が、あの娘以外の者を気にかけなければならぬのじゃ」
・・・たちが繰り広げる、
時に楽しく、
時に辛く、
時に優しく、
時に厳しい【夢世界】のお話。
・・・・・・・と思われるが、夢主が上司と式神に振り回される話だったりする。