ボクの二度目の人生は | ナノ




3

ボンゴレ屋敷の中をうろうろしてみる。

ふらふらーと辺りを見渡しつつ、今度書類やら何やらのあるところに忍びこもうと計画を立てる。

ここに住むことになるという話だけれど、きっと家光も九代目も勿論リボーンだってマフィアのことについて話してはくれないだろう。

だったら、調べるまで。

あぁ、あとそうだ。

パソコンやりたいって言ってみよう。

『過去』なのだし、そんなにセキュリティーは高くないと思うし。

表の理由はゲームしてみたい、でいいだろうか?

いや、無理がある。

これからの時代はパソコン使えると便利な気がするから。

こっちの理由じゃあ、具体性に欠けるかな。

等々考えているうちに、だいぶ離れまできてしまった。

そろそろ引き返すかなと思ったところで、ヴァリアーのボスを発見した。

……違った。まだ、彼はその肩書きを持ってないはずだ。

ええとだから、最有力十代目候補のザンザスって考えておけばいいか。

あ、気づかれた。

たぶん、何でここに子供が?とか思われてる。

よし、話しかけてみるか。

「ねー、あなたはだれ?」

すると、めんどくさそうにいやこっちを見た。

殺気付きで。

うん。無視しよう。

「ちなみにボクはねー、ミユってゆーの」

(<>この記号のなかはイタリア語です)

「<失せろ。餓鬼が>」

ありゃ、ザンザスはまだ日本語喋れないようだ。

それか、喋る気がないのか。

「ええと、<にほんご、むり?>」

片言単語ぶつ切りでイタリア語を喋ってみる。

うーん、言葉は大切だよね。

1ヶ月、いや、1、2週間くらいでイタリア語をマスター、のフリをしよう。

「<ちっ、失せろっつったのが分からねーのか。日本語なんざ知らねーよ>」

「<しらない、むり>」

「<だいたい何で日本人の餓鬼がいんだよ?>」

これは会話成立と言えるのだろうか?

まあいいや、と身ぶり手振りで頑張る。

「<ボク、沢田美優、名前、あなた、何?>」

「<ザンザスだ>」

あっ、やっと会話が繋がった。








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