>エンシャント、ギルドにて
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エンシャントギルドにて、エステルとセラとユーリスは息を飲んだ。宝箱からはギアが溢れ出しそうになっている。ルーレットで難易度が決まり、宝箱が再び閉まる。オールオアナッシング――そんな言葉が三人の脳裏に閃いた。 次の瞬間、彼女の瞳がカッと見開かれ、白い指先が罠を外す。 そして、その直後に係の人間が放った、もう宝箱がいっぱいだよという言葉に、四人が尋常ならざる歓声を上げたのは言うまでもない。
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>お馬鹿さんカルテット
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どう見てもそれは彼の勝ちだった。彼、即ちレルラの。セラは青い顔で杯の山を崩して酒場のテーブルに突っ伏し、ゼネテスまでもが壮絶な顔色で椅子にもたれている。飲み比べにてリルビーに完敗した二人からはもはや言葉も無い。そして四人の中で唯一酒を飲めない少年は、こんなところで財産の半分が飛んでいってしまうことに誰よりも凄まじい敗北感を感じていた。
明暗がはっきりと別れる二作品。 尋常ならざる歓声を上げているセラ、を想像すると何故だかにやついてしまうわたしです。 エステルとユーリスとセラ…どんな道中になることでしょうか。個人的にはすごく「珍」を付けたいです。 リルビー族は毒に強いのでアルコールの分解速度も早そうですがそれを抜きにしてもレルラはザル臭いですね。 この三人の中ではセラが一番お酒に弱そうです。 呑める者も呑めない者も、敗者が一様に人間族であることに生温い微笑みが浮かびますね。 存分ににやけさせて戴きました。
悦楽さん、素敵な作品をありがとうございました!
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