神に見捨てられた原石の国 ヘルサレムズ・ロット。通称HL。三年前、突如としてニューヨークが崩壊し、再構成されできた混沌の世界。異界と人界が混ざり合い、はたから見たらトンデモ状態だが、これだけ時が経てば人は慣れるもので、何食わぬ表情で日常生活を送っている。どういう原因があって大崩落が起こったのか定かではないが、この世界に神という存在がいるのなら、物申したい気はする。現在はなんとか均衡を保っているものの、異界には超人的な能力を有する「血界の眷属」などが人界を本気で侵略しようと思えば、一夜で済ませられるだろう。そんな危うい世界につくりあげることで、これを人への試練としたのだろうか。正直、異界人が人界の神を信仰しているとは思えないし、そうでなくとも、神に近しい力を持つ者も多いわけだから、異界のあれこれはそもそもの守備範囲外のもののように感じるのだが。はてさて、こんな面白おかしく狂った世界を生み落した神の真意はいか様か。 ▼ プロローグ的なもの 2015/06/11(2015/06/30move) ←back |